今にして思えば、3.5㎏を前後していた頃の心配していた時期がもはや羨ましくもある、



 

手のひらからちゅーるちゅーるやじゃこをパクっと食べてくれてたのは、現実だったのか。

 

注射器での流動食はもう受け付けなくなってしまった。

 

かろうじて水を少しだけ、ほんの少しだけなら注射器で口の横、抜けてしまった歯と歯の間からほっぺに入れると、弱弱しくごくんと飲んでくれる。

 

考えないようにしていた残された時間を意識せずにはいられなくなり、夕方の自宅から塾への道中、助手席のチョコに思いのたけを話してみた。

 

1月の中頃、一度はチョコとお別れする覚悟をした日以来、これまでの思い出や感謝の気持ちを口にした。

 

いつもはじっと動かないチョコが、時折こちらの話に頷くように首を動かしてくれた。



 

こんなことはこの数日では初めてのこと。

 

新居が完成して明後日の日曜日に長男夫婦が引っ越してくる、同居が始まる。

 

チョコは自分がその日が来る前にいなくなると女房を寂しがらせるので、何とか同居までは生きていられるように頑張ってくれいる気がする。

 

この予想は外れて欲しい。

 

長男家族との生活が始まって、数日でもいいので、チョコにもいてもらいたい。