私のピアノ工房 | あうみん生活

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あうみんのとても簡単なしあわせ♪
難しい顔してても、ちょっとしたことで
すごくシアワセを感じちゃったりして、
私って簡単だなぁ~って思う。
それでも、すぐおちこんだりへたれたり。
だから常に・・・
肩のチカラをぬいて、目の前のヨロコビ発見♪

先週水曜日の夕方、


注文していたピアノ工具と部品が到着して


部屋がしばらくアトリエ(工房)状態になっていました。




パリで、修理に同行させていただき


教えていただけたことを、まずは自分のピアノで再現させようと思ったわけです。




まだ、細かいところが完璧ではありませんが、


あさってから留守にするので


キリのいいところで一旦切り上げ


外装を取り付け、弾いてみたら


今まで伸びなかった中高音部がきれいに歌いだし


とても気分がいいです。ファイリング最高~♪


パリの工房のプレイエルやガヴォーの可憐な音色には遠いですが


うちのピアノでもとてもかわいらしい音になった気がします。


photo:03




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フエルトのハンマーに弦の溝後がついているので


これを全部取り外して削っていきます。


そして、劣化で切れたひもがついている部品を・・・


ひもが切れてる切れてないにかかわらず


88キー分全部新しいものにとりかえていきます。


photo:01



photo:02




これはとても大掛かりな仕事なのです。


でも、やるときは大掛かりにしたほうがいいのです。




88の音には88のシステムがあります。




毎年調律をしていても、劣化する部品は劣化していきます。


そして、それはたいてい全体なのです。


一番よく弾くところ・・・が壊れるとかいうものでもないのです。


劣化で切れたものだけを修理しても


次から次に切れていくのです。




そして一度部品をとりはずし、


とりつけると・・・今度は全体の調整が必要になってきます。


決まったところに決まった部品さえとりつければ


きれいに揃うというものでもないのです。


設計ミスではなく(いや、なかにはあきらかにそれを感じるものもある)・・・


楽器というのはそういうものなのです。


でも・・・その点日本製はすばらしいのです。


(それはメカニックの問題であり、音の良し悪し、好みとはまた別です)




そして・・・


あぁ、この部分のフエルトも劣化激しかったあなぁ・・・とりかえたいなぁ・・・


などと思いつつ、できる範囲で妥協点を探しつつ


地味で根気のいる作業をしていかなくてはいけません。




調律は若いころ、すごくたくさんやったのですが


整調や修理は場数を踏むことはほとんどありませんでした。




当時はまだピアノがそこそこ売れている頃で


私が調律に伺うピアノは


3割が新品もしくは1年以内のサービス調律、


5割が10年以内毎年または


2~3年おきにしっかり調律をしているものばかりで


修理や調整をする必要はほとんどなかったのです。




たまに7年以上調律をしていないピアノにも出会いましたが


当時のY社であればほとんど問題はありませんでした。




調律に行った先々では必ずピアノの話をさせていただきました。


「1本につき90キロの張力がかかっていますから・・・」




自分にとってもピアノがとても大事な財産であったように


お客様の財産であるピアノを知っていただきたいし


大事にしていただきたくて、たくさんお話しました。


ピアノが急激に売れて調律師が足りないといわれていた時期がおわったばかりで


先輩調律師も遮二無二ではなかったこともあり、

無理やり半年に一度調律に行ったり、乾燥剤を売りつけたりもせずにすみました。

専用じゃない安い乾燥剤の選び方や入れ方、


ちょっとした気遣いでコストのかからない維持の仕方とか


調律代が出せない~っと言われるお客様には


使用頻度の低いピアノなら数年に一度でいいですよ・・・とか


ま・・・・社員としてはダメダメでした。


そういうのんびりスタンスを時代・・・いえ会社が許さなくなってきて・・・


業界を離れたのですが・・・・


ご縁のある方のピアノについては、調律させていただいています。




いろんな出会いのなかで


「しばらく調律してないんだけど、してくれる?」とお願いされるわけですが・・・




・・・・売りっぱなしのピアノがどれだけ多いことか・・・


調律の必要性、ピアノの楽器としてのデリケートさが


知られていないことか・・・




「半音の半分くらい音が下がってました。


また、すぐ下がっていきますから、


お安くしときますから次回を半年後にさせてくださいね。


それさえしとけば、あとは数年に1回でいいですから・・・」




そういうスタンスで調律を受けてきたのですが、


さすがに修理や整調が必要なピアノに出会うになってきて


場数を踏んでない事態に自分がどう対処したらいいのか・・・


修理代が必要なことをどう切り出していいものか悩んだりしていたのでした。




だから、パリの工房に行き、いろんなことを学ばせていただき


まずは自分のピアノをいぢっているわけですが・・・




本当にへたくそで、もう笑いがでてしまいます。


こんな仕事お客さんとこでは絶対できません。


いえ・・・致命的なことはしてませんが・・・


どうしてこうもバラバラにとりつけられるものかと・・・う・・・美しくない・・なぜ~?(困惑)


前の工程のねじしめがずれていることが、次の工程でみつかるとか


精神状態が悪かったらキ~~~ってなりそうです。




でも、こういうことは、料理をしていても


裁縫をしていても、パソコンをしていても、


他の仕事をしていても一緒ですね。


めんどくさくても・・・ていねいにひとつずつ・・・


ていねいにやったつもりでも、単純なことを間違ってしまっていて


次の段階に影響を及ぼすことで気づくことは多くて・・・


そこで恥ずかしい気持ちになったり、自己嫌悪におちたりしながらでも・・・


要はやるしかないのです。


やらなくちゃわからないこと(自分の失敗のクセとか)


やりさえすればわかってくること・・・


あ~あ、絶対無理、むいてない。と思いつつも


できばえのよさに気持ちがよくなると


この気持ちよさを古いピアノ持ってる方々にも知ってほしいな


やっぱりがんばろ私・・・って思うのでした。