プロ野球セ・リーグは6日、今季レギュラーシーズンの全日程が終了し、野手の個人タイトルが確定。ヤクルトが最多4部門で1位となりました。
2022年に史上最年少で三冠王に輝いた村上宗隆選手は、33本塁打と86打点で打撃2冠。9月10日の中日戦で最優秀防御率投手に輝いた高橋宏斗投手から24号を放ち量産体制に入ると、そこから9月10本塁打を記録。リーグで唯一30本塁打を放ちました。
首位打者に輝いたのはDeNAのオースティン選手。シーズン序盤にケガでの欠場もありましたが、来日5年目で初の規定打席に到達。今季106試合の出場で打率.316をマークし、ヤクルトのサンタナ選手を1厘差でかわし、初の打撃タイトルです。
一方、惜しくも首位打者を逃したサンタナ選手は、最高出塁率.399を記録し、タイトルを奪取。同じくヤクルト5年目23歳の長岡秀樹選手は163安打で最多安打を受賞。ヤクルトは5位に終わったものの、4部門でタイトルをつかんでいます。
阪神の近本光司選手は3年連続5度目の盗塁王を獲得。今季はキャリアワーストの19盗塁で2位のDeNA梶原昂希選手も16と20を下回る結果となりました。
またリーグ優勝を果たした巨人からは0人。岡本和真選手が27本塁打、83打点でいずれも2位でした。
▽セ・リーグ野手
【打率】
1位 .316 オースティン(DeNA)初
2位 .315 サンタナ(ヤクルト)
3位 .295 牧秀悟(DeNA)
【本塁打】
1位 33 村上宗隆(ヤクルト)3回目
2位 27 岡本和真(巨人)
2位 25 オースティン(DeNA)
【打点】
1位 86 村上宗隆(ヤクルト)2回目
2位 83 岡本和真(巨人)
3位 74 牧秀悟(DeNA)
【安打】
1位 163 長岡秀樹(ヤクルト)初
2位 160 近本光司(阪神)
3位 158 秋山翔吾(広島)
【出塁率】
1位 .399 サンタナ(ヤクルト)初
2位 .382 オースティン(DeNA)
3位 .379 村上宗隆(ヤクルト)
【盗塁】
1位 19 近本光司(阪神)5回目
2位 16 梶原昂希(DeNA)
3位 13 小園海斗(広島)
3位 13 矢野雅哉(広島)
プロ野球セ・リーグは6日、今季レギュラーシーズンの全日程が終了し、投手タイトルが確定しました。
最優秀防御率投手に輝いたのは中日・高橋宏斗投手。チームは3年連続最下位となるも、プロ4年目の右腕は、12勝4敗でキャリア初の2桁勝利を記録。防御率1.38と輝かしい成績を残しました。
4年ぶりのリーグ優勝となった巨人は菅野智之投手がリーグ2位の防御率1.67をマーク。15勝3敗で4度目の最多勝と2度目の最高勝率で投手2冠となりました。
また阪神の才木浩人投手が防御率1.83、広島の大瀬良大地投手が防御率1.86を記録。156奪三振で2度目の最多奪三振に輝いた戸郷翔征投手も防御率1.95で5人が防御率1点台でした。
最多セーブ投手には、60試合に登板し防御率1.09、43セーブを記録した中日・マルティネス投手が2度目の受賞。2年前の39セーブを超えて、歴代5位タイの記録です。
最優秀中継ぎ投手賞には、43ホールドポイントで阪神の桐敷拓馬投手と中日の松山晋也投手がともに初受賞。
桐敷投手は両リーグで唯一の70試合に登板し、防御率1.79をマーク。25歳の左腕は昨季の27試合から大きく伸ばしフル回転のシーズンとなりました。また松山投手は自己最多の59試合登板で防御率1.33をマーク。育成出身2年目の24歳が、初のタイトルをつかみました。
▽セ・リーグ投手
【防御率】
1位 1.38 高橋宏斗(中日)初
2位 1.67 菅野智之(巨人)
3位 1.83 才木浩人(阪神)
【勝利】
1位 15 菅野智之(巨人)4回目
2位 13 才木浩人(阪神)
2位 13 東克樹(DeNA)
【勝率】
1位 .833 菅野智之(巨人)2回目
2位 .813 才木浩人(阪神)
2位 .765 東克樹(DeNA)
【奪三振】
1位 156 戸郷翔征(巨人)2回目
2位 140 東克樹(DeNA)
3位 137 才木浩人(阪神)
【セーブ】
1位 43 マルティネス(中日)2回目
2位 38 栗林良吏(広島)
3位 29 大勢(巨人)
【ホールドポイント】
1位 43 松山晋也(中日)初
1位 43 桐敷拓馬(阪神)初
3位 39 清水達也(中日)
【松坂、筒香を育てた小倉清一郎 鬼の秘伝書】#209
24日のドラフト会議を前に、高校生の注目選手を挙げてみる。
投手ではまず報徳学園の今朝丸裕喜だ。昨年より腕の振りが力強くなり、常時140キロ台後半をマークするまでに成長。188センチの長身で角度がある。プロでは3年で一軍に出てこられるとみている。
双璧なのは、東海大相模の大型左腕・藤田琉生だ。こちらはさらに198センチの長身なのに、以前は左肘が下がっていた。それが、今春から夏にかけて肘が上がったことで、出力が大きくアップ。最速150キロをマークするまでになった。軸足に力がたまる2段モーションも効果的。変化球のレベルも高い。
映像を見ていいと感じたのは、福岡大大濠の右腕・柴田獅子。甲子園出場歴はないものの、190センチから投げ下ろす投球フォームには躍動感があり、そしてしなやかである。球速は140キロ台後半でスライダーもいい。打っては高校通算19本塁打の二刀流。私のイチオシで、今朝丸と藤田とともに1位で指名されてもおかしくない。
バランスが良く、下位指名があるかどうかというところでは、関東第一の甲子園準優勝右腕・坂井遼と昨秋の明治神宮大会準優勝の作新学院の右腕・小川哲平。一方、甲子園に4度出場した最速148キロ右腕の広陵・高尾響は、球速が出ても打者に捉えられる。球の回転数が足りないように見える。
プロ志望届を出していない「番外編」では、甲子園とU18の投球で興南の左腕・田崎颯士に将来性を感じた。
捕手では健大高崎の箱山遥人より関東第一の熊谷俊乃介の成長が目についた(志望届未提出)。横浜の椎木卿五は神奈川大会決勝でサイクル安打を放ったように、打撃力は買える。
候補が多い遊撃手では、花咲徳栄の石塚裕惺、早実の宇野真仁朗が有名だが、私は宮崎商の中村奈一輝を推したい。183センチ、71キロと細身ながら、俊足と強肩が武器(50メートル6秒0、遠投115メートル)で守備範囲は広く、三遊間の深い位置からのスローイングも鋭い。投手として146キロを計測している。打撃も良く、巨人・坂本勇人の光星学院時代とよく似ている。他ではメジャー志望という東京の進学校・桐朋の森井翔太郎、金沢の斎藤大翔の評判もいい。
外野手では豊川のモイセエフ・ニキータは打撃力が高い。神村学園の正林輝大も指名されそうだが、大阪桐蔭の境亮陽はスピードが素晴らしく、肩もいい(50メートル5秒8、遠投105メートル)。22年に最多安打のタイトルを取った中日の岡林勇希タイプだ。
今年は大学生に有望株が多いが、高校生は外れも含めた1位12人に何人が入ってくるか注目だ。
◆ 盗塁数19個での受賞に驚きの声「近本クラスになると40個50個の世界になるが、それで20を切るというのは…」
セ・リーグは6日に今季の全日程を終え、個人タイトルが確定した。打撃部門ではヤクルトの村上宗隆が本塁打と打点王の2冠、DeNAのオースティンが首位打者を獲得した。ヤクルトのサンタナは最高出塁率賞、同じくヤクルトの長岡秀樹は最多安打のタイトルを手にした。
その中でも6日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』では、盗塁王に輝いた阪神の近本光司に注目。特にプロ野球史上最少となる19盗塁での受賞に驚きの声が寄せられた。
笘篠賢治氏は「19個で盗塁王が獲れるというのは予想がつかなかった。足の速い選手で20個は走れる。近本クラスになると40個50個の世界になるが、それで20を切るというのはちょっと意外だった」と印象を語り「それだけセ・リーグの野球というのは足を絡めない攻撃だということ。今年は盗塁というリスクを背負わずに犠打やエンドランをしたり、2番打者にどんどん打たせにいっていた。セ・リーグの野球が変わった」と分析した。
齊藤明雄氏も「投手のクイックが速くなったということと、どのチームも"2番最強打者"を置くようになってから打つ方に賭けている。だから盗塁も抑えられている」とリーグ全体での投打両面の変化に言及した。
さらに岩本勉氏が「来季あたりからベースのサイズもメジャーにならって変わるかもしれないので、盗塁事情も変わるかもしれない」と投げかけると、齊藤氏は「牽制も2回までとなると、盗塁は増えるだろう」と盗塁数増加を予想した。
サッカーJ1リーグ第33節の10試合が4日(金)~6日(日)に開催されました。
優勝争いの首位サンフレッチェ広島と2位ヴィッセル神戸はそろって勝利。両チームは残り5試合を残し、勝ち点差は『1』。広島は最近11戦で10勝1分け、神戸は8戦で7勝1分けと共に絶好調。優勝争いは最後までもつれ込みそうな展開となっています。
一方、開幕から旋風を巻き起こしていた3位FC町田ゼルビアは不調。今季初の連敗を喫し、首位広島との勝ち点差は6。初優勝が大きく遠のく1敗となりました。
4位鹿島アントラーズは今季最多となる4ゴールで7試合ぶりの勝利。しかしその翌日にランコ ポポヴィッチ監督との契約を解除。強化責任者を務める吉岡宗重フットボールダイレクターの退任も発表しています。
浦和レッズは3試合連続ノーゴールで今季初の3連敗。9月からマチェイ・スコルジャ監督が就任するも、苦しい結果が続いています。
J1残留争いでは、残留圏の16位にいた湘南ベルマーレが東京ヴェルディに勝利。さら17位にいた柏レイソルも横浜F・マリノスに勝利。両チームは勝ち点を38に伸ばす大きな勝ち点3を獲得。そして苦しくなったのはJ2降格圏にいる3チーム、18位ジュビロ磐田、19位北海道コンサドーレ札幌、20位サガン鳥栖。17位京都サンガF.C.と18位磐田の勝ち点差は6となっています。鳥栖は次節の京都戦に敗れると、他会場の結果次第でJ2降格が決定します。
現在の順位表は試合数の消化に差が生じています。浦和レッズが2試合未消化、6クラブが1試合未消化(鹿島アントラーズ、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、京都サンガF.C.、柏レイソル、ジュビロ磐田)の状況です。
【J1第33節結果】
◆福岡 1-0 名古屋(ベスト電器スタジアム)
得点【福岡】小田逸稀(後半43分)
◆鹿島 4-0 新潟(デンカビッグスワンスタジアム)
得点【鹿島】オウンゴール(前半12分)樋口雄太(前半15分、45+2分)鈴木優磨(後半8分)
◆FC東京 1-1 鳥栖(味の素スタジアム)
得点【FC東京】高宇洋(後半37分)【鳥栖】ヴィキンタス スリヴカ(後半28分)
◆川崎F 4-1 町田(町田GIONスタジアム)
得点【川崎F】三浦颯太(前半28分)山田新(前半38分)エリソン(後半5分)マルシーニョ(後半26分)【町田】中島裕希(前半13分)
◆C大阪 1-0 浦和(埼玉スタジアム2OO2)
得点【C大阪】為田大貴(前半17分)
◆柏 1-0 横浜FM(三協フロンテア柏スタジアム)
得点【柏】マテウス サヴィオ(前半9分)
◆G大阪 2-1 札幌(パナソニックスタジアム吹田)
得点【G大阪】宇佐美貴史(後半45+4、45+8分)【札幌】白井陽斗(前半8分)
◆神戸 3-2 京都(サンガスタジアム by KYOCERA)
得点【神戸】大迫勇也(前半17分)佐々木大樹(前半45+6分)ジェアン パトリッキ(後半38分)【京都】ラファエル エリアス(後半2分)マルコ トゥーリオ(後半14分)
◆湘南 2-0 東京V(味の素スタジアム)
得点【湘南】鈴木雄斗(前半32分)鈴木章斗(後半6分)
◆広島 2-1 磐田(ヤマハスタジアム(磐田))
得点【広島】佐々木翔(前半41分)加藤陸次樹(後半33分)【磐田】松原后(後半7分)
◆ 規定投球回にも4アウト届かず…齊藤氏「この雨の中、宮城もよく投げていた」
オリックス・宮城大弥が6日、今季最終戦となった楽天戦に先発登板。6回まで79球・3安打2奪三振1死球1失点と好投し7勝目を挙げるも、7回表途中で雨天コールドが宣告され、最優秀防御率のタイトルと4年連続の規定投球回到達は逃す結果となった。
試合後にベンチで涙を見せた宮城に対し、6日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』に出演した岩本勉氏は「勝利して、チームを勝たせることのできた投手が涙するという不思議なシーンだった」と印象を述べると、齊藤明雄氏は「この雨の中、宮城もよく投げていた。軸足は滑るし、野手も守りづらかっただろう」とこの日の宮城の投球を称賛したうえで「タイトルというのは、獲れる時に獲っておかないと後から獲れるものではないので、悔しいという涙だったと思う」と宮城の無念さを慮った。
さらに岩本氏が「先発投手にとって最優秀防御率のタイトルは特別なもの。それが目の前にあったのに涙ともいえる雨が…」と残念がると、笘篠賢治氏も「なんちゅういたずらするんやという感じだった」と同調。
齊藤氏が「審判団も相当粘っていたが、グラウンドのシートをはがした途端に雨が強くなってきたので、これでは無理だという仕方なしの判断だったと思う」とコールドの決定に理解を示すと、笘篠氏は「また来季はチームの勝利とともに、タイトルを奪い返してほしい」と激励を送った。
日本野球機構(NPB)は10月5日、セ・リーグ、パ・リーグ公式戦観客動員数がNPB史上過去最多を更新したことを発表した。
2024年度のセ・パ公式戦における観客動員数が2658万6977人となり、近年では2019 年の最多記録である2653万6962人を上回る記録を更新した。
NPBは同5日、公式サイトで「2024年度のセ・パ公式戦の入場者数が26,586,977人となり、2019年の最多記録(26,536,962人)を更新しましたので、お知らせいたします。新型コロナウイルスによる入場者数制限を乗り越え、プロ野球誕生90年の節目の年にこれまで以上の歓声が球場に戻ってまいりました。今シーズンも多くのファンの皆様にご来場いただき、心より御礼申し上げます。今シーズンも残りわずかとなりましたが、変わらぬご声援のほど、お願いいたします」と記し、コロナ禍を乗り越え、観客動員数が増えたことを伝えた。
NPBの今季、セ・パ公式戦における観客動員数が過去最多の“2658万6977人”を記録したが、同時に来年2月1日からプレー中の選手の写真や動画のSNSへの投稿行為の禁止などを定めた規定が新たに施行されるなど、ルールが変更したことを受け、ネット上ではさまざまな反応が寄せられた。
「入場者が増えるとルールが正当性を持ってるように見えるの最悪」
「せっかく入場者が増えてるのになぜ時代の逆行をするのか、もったいない」
「って言う割に来んな来んなと言いたげなファンを萎えさせる取り組みばかり」
「クソみたいなルールばっか増やしてるのに…」
「もう少し視野を広げた規制にして欲しい」
「撮影禁止やめろ、飛ばないボールやめろ、登場曲短縮やめろ」
「これで来年から撮影禁止とか新規のファン減らしたいんか」
「要らんルールばっかり増やしていって観客を減らそうとしてる」
なお、セ・リーグは今季、428試合を行ない、1458万1514人の観客動員数を記録(1試合平均:3万4069人)。パ・リーグは426試合を行ない、1200万5463人の入場数(1試合平均:2万8182人)をマークしている。
プロ野球オリックスは6日、中嶋聡監督が、今シーズン限りで退任することを発表しました。
2020年途中に監督代行を務め翌年から正式に就任。2021年に25年ぶりとなるリーグ優勝を飾ると、その後リーグ3連覇を達成。2022年には日本一にも導きました。
今季は63勝77敗3分の5位でフィニッシュ。ケガ人が相次ぎなかなか浮上のきっかけをつかめませんでした。
福良淳一GMは、「中嶋監督より辞意の申し出を受け、球団としては幾度も対話を重ね慰留に努めましたが、本人の意思は固く、今季限りでの退任となりました。とても残念な気持ちであることは当然ですが、同時に、25年ぶりにチームをリーグ優勝に導き、その後、日本一とリーグ3連覇を達成したその手腕には、心からの感謝と最大限の賛辞を贈りたいと思います。中嶋監督とともに積み上げたチームの進化の歩みは球団にとって大切な財産であり、さらに強いチームを作り上げることがわれわれの使命であると考えています」とコメントしています。
ヤクルト・村上宗隆内野手(24)が6日、来オフのメジャー挑戦への思いを明かした。3冠王を獲得した22年オフの契約更改で、球団から25年シーズン後にポスティング・システムでの移籍を容認されており、規定路線ではあったが「(来季が)日本でやる最後のシーズンだというのは間違いなくそうなる」と強調した。
球団はこの日、5日の広島戦(マツダ)で自打球を受けて広島市内の病院で右足親指の骨折と診断されたと発表。復帰まで2~3か月を要する見込みで、最終メンバー候補に入っていた「ラグザスpresents 第3回WBSCプレミア12」(11月9~24日)の出場は極めて難しい状況だが、それでも「まだ諦めていないですし、精いっぱい日本のために頑張りたいと思って治療もできる限りのことはやりたい」と早期回復へ努める姿勢を示した。
今季は全143試合に出場。打率は2割4分4厘も、33本塁打、86打点で2年ぶりの打撃2冠に輝いた。しかし「思い描いたような結果じゃなかった」と満足感はなく、「チームの勝ちを第一に考えて何ができるか。球場に足を運んでくれるファンの皆さんと一緒に喜び合えるために頑張りたい」と“ラストシーズン”に全てをぶつける覚悟を示した。V奪還を置き土産に海を渡る。
巨人・坂本勇人内野手(35)が6日、東京Dで行われた全体練習後に居残り特守を行った。2日のDeNA戦(東京D)を最後に実戦から離れる中で、ウィーラー巡回打撃コーチのノックを受けて三塁の守備の動きを徹底確認。阿部野球の“原点”となる高い守備への意識を、巨人担当キャップの片岡優帆記者が「見た」。7日からは東京Dと「みやざきフェニックス・リーグ」が開幕する宮崎の2か所で、CS最終Sに向けて調整を進めていく。
ベテランが黙々と白球を追っていた。東京Dの1軍全体練習。最後のメニューのフリー打撃が終わり、選手がベンチ裏に引き揚げる中、坂本が一人残って三塁守備をおかわりするように、居残り特守を敢行した。合計約20分間、ウィーラーコーチのノックを受け、三塁線の逆シングルや三遊間の足の運び、ボテボテの前へのゴロの一塁ランニングスローまで何パターンもの動きを入念に確認。小刻みなステップ、俊敏な動きを繰り返した。
セ・リーグの今季全日程がこの日終了。坂本は三塁手(規定以上)でリーグ最少の6失策、同最高の守備率9割7分6厘をマークした。平均的な野手が守る時と比べてどれだけ失点を防いだかを示す守備の指標・UZRでも「10・1」と圧倒的な数値を残した。
昨年途中に遊撃から三塁に転向。開幕から三塁手として臨むのは初だった。キャンプから川相内野守備コーチと二人三脚で猛特訓。遊撃に比べて打者との距離が近く、難しいバウンドも多いが、柔らかいハンドリングで対応した。打撃面で苦しみながら「守備はしっかりやらないといけない」と、集中力を切らさず好プレー連発で投手を救った。
チーム失策数はリーグ最少の58。坂本の他にも岡本和が一塁、吉川が二塁、丸が外野で守備率リーグ1位を記録した。143試合全試合出場の吉川はわずか5失策で広大な守備範囲が光った。丸も無失策と安定。球際の強さが4年ぶりリーグ優勝を支えた。前半戦は守備で苦戦した遊撃の門脇も、粘り強く練習を重ねて後半戦は安定感を取り戻した。鉄壁の守備は短期決戦でも大きな武器になる。
川相コーチによると坂本の三塁守備は「まだ完成形ではない」と、さらなる伸びしろがあるという。CS最終S初戦は16日。調整期間に少しでも守備の良い感覚をつかもうと反復練習で追求する坂本の姿に、守り勝つ野球を掲げる阿部巨人の強みが見えた。
◆UZR(Ultimate Zone Rating=アルティメット・ゾーン・レーティング) 同じ守備位置、守備機会で平均的な選手が守った時と比べて失点をどれだけ防いだか、守備での貢献度を表す守備の指標。打球の性質や飛んだコースなどから算出し、平均的な選手が0、10を超えると特に優秀とされる。
パドレスはダルビッシュが先発
【MLB】ドジャース ー パドレス(日本時間7日・ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手は6日(日本時間7日)、本拠地で行われるパドレスとの地区シリーズ第2戦に「1番・指名打者」で先発出場する。ダルビッシュ有投手とポストシーズン初対決となる。
前日5日(同6日)の第1戦は「1番・指名打者」で先発出場。2回にポストシーズン初本塁打となる一時同点の右越え3ランを放った。4回の中前打で逆転劇を演出。5打数2安打3打点の活躍を見せ、3点差逆転勝ちへ引っ張った。
パドレスはダルビッシュ有投手が先発する。ポストシーズンではこれまで11試合に登板して4勝6敗、防御率4.19。大谷との対戦成績は5打数1安打2三振となっている。
大谷は「素晴らしい投手。チームでしっかりとアプローチしたい。一丸となってしっかり得点できるように」。ダルビッシュも「もちろんトッププレーヤーですし、メジャーでも戦えるのは光栄なことです。大谷くんだけでなく、他にも素晴らしい選手がいるので、全員にしっかり集中して投げたい」と意気込みを語っている。
ドジャースは第1戦と投手以外は変わらないスタメンで、右足首捻挫のフリーマンも「3番・一塁」で先発出場する。
◆プロバスケットボール ▽りそなB2リーグ・第1節 ベルテックス静岡80ー66山形(6日、山形県総合運動公園)
ベルテックス静岡が山形を80―66で下し、開幕連勝を飾った。今季から加入したサイモン拓海(24)が、途中出場ながら両チーム最多の16得点、チーム最多タイの8リバウンドで勝利に貢献した。開幕連勝はB3時代の2021―22年に3連勝して以来、3季ぶり。次節(12、13日)は敵地でA千葉と対戦する。
今季から加入した期待のシューターが、敵地・山形で大暴れだ。ベルテックス静岡のサイモンが、第1クオーター6分過ぎにシュートを沈めて波に乗った。3点シュート4発など両チーム最多の16得点をマーク。「チームの勝利につながって良かった」。日本生まれで、グアム代表歴のある24歳が開幕連勝に貢献した。
9月7日の富山とのプレシーズンマッチ第1戦で右肘を痛めてからシュートタッチが今ひとつだった。思うようなプレーができず、悩んでいた時、昨季も信州でチームメートだったアンガス・ブラント(34)から声をかけられた。
「金魚は10秒前のことは忘れる。お前も金魚のようにシュートを外れても気にするな、と、言われて気持ちが楽になった」。好機があれば打つことだけを意識して大爆発。「トレーナーにも感謝したい」と、痛めた右肘をケアしてくれた裏方さんに頭を下げた。
同点には追いつかれたものの、一度もリードを許すことがなかった快勝劇。次節は昨季プレーオフで敗れたA千葉と対戦だ。昨季は6戦全敗と唯一、一度も勝てなかった相手。「シュートだけなくチームの勝利につながることなら何でもやりたい」。この日はリバウンドでも、チーム最多タイの8を奪った。ベルテの新たなシューターが、次からもゴールをめがけて打ち続ける。(塩沢 武士)
〇…静岡市出身の鍋田隆征(23)=静岡学園高出=が、リーグ初得点をマークした。国士舘大在学中の昨季にベルテと新契約したが、コンディション不良の影響で出番はなし。5日の山形戦でデビューしたものの、2本のシュートは外れた。「昨年出られなかった分、試合に絡めて良かった」と、ひとまずホッとした表情。「今後も試合に出たら、1分、2分でも相手のDFをしっかりマークしたい」。少しずつ指揮官の信頼を得てプレー時間を伸ばしていく。
※一部勝手にコピペ&割愛いたしました🙇💦
※また、敬称を省略させていただきました🙇💦💦