ITTF(国際卓球連盟)は9日、最新の世界ランクを発表しました。
女子シングルスでは、早田ひな選手は、変わらず日本最上位の5位をキープ。16歳の張本美和選手は7位で続きます。
WTTスターコンテンダーバンコク大会で約1年半ぶりとなるWTTツアー優勝を飾った伊藤美誠選手が1つ順位を上げて、9位に浮上。平野美宇選手が13位、木原美悠選手が22位、長崎美柚選手が24位、森さくら選手が30位、大藤沙月選手が31位と続きます。
伊藤選手に決勝で敗れたものの準優勝となったカットマンの橋本帆乃香選手が急浮上。一気に98人を抜き日本勢9番手の41位までランクアップしました。
また女子ダブルスでは、佐藤瞳選手と橋本選手のカットマンペアが、去年の世界選手権銀メダルの韓国ペアを破り、大会制覇。21個順位を上げて、世界ランク4位の長崎選手、木原選手ペアに次ぐ日本勢2番手の10位となりました。
さらに混合ダブルスでは、張本智和選手と早田ひな選手の“はりひな”ペアが2週連続優勝を達成。世界ランクで韓国ペアを抜き2位に浮上し、パリ五輪では1位の中国ペアに次ぐ、第2シードを確定させました。
パリ五輪の卓球は今月27日から開幕。
【女子シングルス】
▽トップ10
1位 孫穎莎(中国)
2位 王曼昱(中国)
3位 王芸迪(中国)
4位 陳夢(中国)
5位 早田ひな
6位 陳幸同(中国)
7位 張本美和
8位 シン・ユビン(韓国)
9位 伊藤美誠 ↑1
10位 B.セーチ(ルーマニア) ↓1
▽その他トップ50までの日本勢
13位 平野美宇
22位 木原美悠 ↓3
24位 長崎美柚
30位 森さくら ↓3
31位 大藤沙月 ↓1
41位 橋本帆乃香 ↑98
◆JERAセ・リーグ DeNA6―5中日(9日・横浜)
中日は、33試合ぶりの5得点と打線が奮起したが、延長11回にサヨナラ負け。連勝は3で止まった。
先制を許すも、板山の6回の2号2ランや福永の7回の適時二塁打などで5得点。一時の4点差を追いついた。だが、7回さらに1死満塁の好機でカリステが遊ゴロ併殺打に打ち取られ、勝ち越しならず。和田打撃コーチは「7回は一気に(点を)取りにいってしまいたかった。そこがチームの課題。いいところも出たけど、反省もあったと思う」と振り返った。
打線の奮起に応えたい投手陣だったが、先発・小笠原の後をリリーフ6人がつないだものの、最後はフェリスがサヨナラ弾を浴びて痛い敗戦。立浪監督は「4点差を追いついたことはよかったけど、反省点もたくさん出た試合。また頑張ります」と気持ちを切り替えた。
◆JERA セ・リーグ 広島3―5巨人(9日・マツダスタジアム)
巨人の大勢投手が9日、広島戦で5―3の9回に登板して、今季10セーブ目をマーク。これでプロ入り後から3年連続2ケタセーブを記録した。「この前、復帰戦で満塁をつくっちゃった相手で、前回は真っすぐしか投げられていなかった。今日は変化球を入れながら3人で抑えられてよかったです」と語った。
5―3の9回に登板。大盛を152キロで遊ゴロ。代打・羽月を3球で見逃し三振。最後は、田中を152キロ直球1球で遊飛で7球で抑えた。
大勢は「チームもいい流れですし絶対に今日投げるだろうなって、こういうシチュエーションでまわってくるだろうなって思っていたので準備できていたのでよかったです」と振り返った。
阪神が7日のDeNA戦に続き、9日のヤクルト戦(甲子園)も2試合連続の逆転サヨナラ勝利を収めて3連勝。セ3位ながら首位に立った巨人に1ゲーム差と優勝争いに踏みとどまっている。
ラッキーだろうが勝ちは勝ち。拙攻続きで0―1のまま迎えた9回だ。一死から野口が四球を選ぶも続く代打・渡辺は右飛。敗戦まであとアウト1つから猛虎は粘りをみせた。小幡に代打・原口を送り込んで左前打で一、二塁。次打者の代打・坂本は平凡な三ゴロで負けを覚悟したが、北村拓が打球をはじいて二死満塁となり、サヨナラの舞台が整った。ここで近本が打球をしぶとく右前に落として2者生還。土壇場で2―1と試合をひっくり返した。
結果的に野口の四球が糸口となった。決勝ホームを踏んだ二走の原口は俊足ではないため、相手中堅手以外の外野陣が前進守備を敷かず、ポテンヒットが生まれた。相手のミスなど、さまざまな要素が重なっての白星は幸運という以外にない。
「ちゃんとボール振らんで選んどったら、いい結果が出るいうことや。やっぱりああいうミスはあるからな。そのミスで点取るのも野球や。はっきり言うて」
そう話した岡田監督に確実に流れが来ている。4位のDeNAまでわずか1ゲーム差のダンゴ状態。混戦になればなるほど、采配力に優れた百戦錬磨の老将が優位となるはずだ。
3戦連続で逆転で1点差試合を制し、6月21日以来の貯金3。「最後の最後に一番上におったらええだけやんか」という岡田監督の言葉が現実味を帯びてきたかもしれない。
「広島3-5巨人」(9日、マツダスタジアム)
広島の新井貴浩監督がセットアッパーの島内颯太郎投手の登録抹消を決断した。
右腕は3-3の同点に追いついた直後に登板するも、1死二、三塁のピンチを招き、岡本和に犠飛、門脇に適時打を浴びて、決勝の勝ち越し点を許した。これで今季6敗目となった。
この姿に指揮官は「球自体は悪いようにはみえない」と強調した上で、「本人もちょっとしんどいと思う」と話し、抹消することを決めた。
島内はここまで今季38試合に登板し、6勝6敗、防御率2.80の成績を残している。
以下、新井監督の主な一問一答。
◇ ◇
-島内が2失点して6敗目。
「今終わったばかりなので。ちょっと考えたいなと思っています」
-球質は悪くないと言われていたが、これだけ負けが続いている。
「球自体は悪いようにはみえないんだけど、本人もちょっとしんどいと思うので。これから話をして、考えていきたいなと思います」
-八回1死二、三塁で敬遠の選択はなかった?
「もちろん。あそこは埋められないでしょう」
-打線は同点に追いついた。
「粘り強くね。犠牲フライ、内野ゴロ、タカシのタイムリーか。粘り強く攻撃してくれたと思います。森下も岡本の1球だけだったね。あれを逆方向にホームランにするという岡本君がいいスイングだったと思うし、森下もあの1球以外はいつも通りいいピッチングをして、試合をつくってくれたと思います」
-同点に追いついた一打は苦しんでいた上本が生み出した。
「あそこよく打ったよね。ネクストにまっちゃん(松山)を立たせていたけど、まっちゃんだったら高梨が来ること分かっていたので、あそこはタカシにいってもらったんだけど、タカシらしいいいタイムリーだったと思います。食らいついてね」
-順位は気にしていないと言っているが…
「まったく気にしていない。あと何試合ある?今何月ですか?まったく気にしていません。そんなにトントンとうまく行くとははなから思っていないので、まったく気にしていません」
◆パ・リーグ 西武1―4日本ハム(9日・ベルーナドーム)
西武は接戦をモノにできず今季8度目の4連敗。借金は28にふくらんだ。
5回2死、野村大が中越えへ大飛球。ソフトバンクからの移籍後初安打となる二塁打かと思われたが、一塁を空過しており相手にアピールされてアウトに。10回には松本が先頭打者への死球を手始めに3失点で万事休す。
渡辺GM兼監督代行は「終盤にかけていろいろなミスが出て、冷静にプレーできていなかったところで負けにつながった。真剣なプレーの中でミスは出るものなのでしょうがない」と悔しがった。
主砲が〝鬼門〟の壁をぶち壊した。巨人・岡本和真内野手(28)が9日の広島戦(マツダ)に「4番・一塁」で先発出場し、逆転3ランに決勝犠飛を含む2打数1安打4打点の活躍。チームは5―3で5連勝を飾り、セ・リーグ首位に浮上した。
今季のチームはマツダスタジアムで0勝4敗2分け。相性は最悪だったが、岡本和は1点ビハインドの4回に森下から右翼席へ一時逆転となる15号3ランを放ち、同点に追いつかれた直後の8回一死二、三塁のチャンスでは右翼へ貴重な犠牲フライをマークした。これで同球場では昨年8月18日以来、実に326日ぶりの白星となった。
試合後のヒーローインタビューでは「前のバッターの方がチャンスで回してくれますし、いつも(先発した山崎)伊織の時はなかなか点を取ってあげることができなくて。頑張ってくれてるので、また頑張りたいなと思います」と晴れ晴れとした表情で語った。この日で15発、50打点となり、打撃2冠。「もっとここから状態をしっかり上げていって、チームが勝てるバッティングをしていきたいなと思います」と力強い言葉を残した。
主将として左胸にキャプテンマークを付けながら、日々懸命にバットを振る岡本和。約1か月ぶりに首位奪還した今、自身のバットでさらなる追い風を吹かせたいところだ。
◆JERAセ・リーグ 阪神2×―1ヤクルト(9日・甲子園)
阪神の先発・才木浩人投手が、2試合連続の逆転サヨナラ勝ちの喜びをかみしめた。
自己最多のシーズン9勝目を目指して臨んだこの日の登板も、7回6安打1失点の力投。「あんまり真っすぐの調子が良くなかったんで。その中で梅野さんがうまくスライダー中心にやってくれたんで、何とか1点で切れたのが良かったかなと思います」と話した。
チームは1点を追う9回に代打攻勢で相手にプレッシャーをかけ、最後は近本が逆転の2点適時打。「なかなかしんどい試合やなと思っていましたけど、四球からつないでつないで攻撃してくれたので、負けを消してくれたんで、良かったと思います」と感謝した。
◆パ・リーグ ロッテ2―4楽天(9日・ZOZO)
ロッテは、4点ビハインドの9回に中村奨吾内野手の2ランで一矢報いたが、連勝は「5」で止まった。吉井監督は「打っている人は打ったんですけど、チャンスのところで一本が出なかったので、明日から頑張りたいと思います」と話した。
先発メルセデスが初回に2被弾を浴び、3失点。以降は持ち直したが、打線は4回1死満塁の好機で安田が痛恨の併殺に倒れるなど、8回まで6安打無得点。4点ビハインドの9回に中村奨が守護神・則本から今季2号2ランを放ち、指揮官は「よかったです。スリーツーからの真っすぐ、あんな思い切りよく振ったのは久しぶりに見た。これからどんどん打ってほしいなと思います。6月から7月にかけてずっと調子が上がってるんで、奨吾らしさを取り戻して頑張ってほしいと思ってます」と期待を込めた。
ロッテ山本がファーム最速で10号本塁打
日本ハムは9日、ロッテ浦和球場で行われたロッテとのイースタン・リーグ公式戦に5-2で勝利した。
1点を追う3回、2死から野村佑希内野手が二塁打で出塁し、続く有薗直輝内野手の適時二塁打で同点に追い付く。5回には野村に9号3ランが飛び出し、勝ち越しに成功した。
先発の根本悠楓投手は2回、山本大斗外野手に10号ソロを浴びて先制を許すも、以降は走者を出しながらも要所を締める投球を披露。5回71球6安打2四球3奪三振2失点でマウンドを降りた。
6回は齊藤伸治投手、7回は鍵谷陽平投手がそれぞれ無失点に抑えると、8回に相手投手の暴投でスコアは5-2。そのまま日本ハムが勝利した。計11安打5得点と打線がつながった。
一方敗れたロッテは、先発の河村説人投手が5回105球9安打1四球2奪三振4失点の内容。打線も計9安打を放ったが、3併殺と好機を生かせなかった。
広島は9日の巨人戦(マツダ)に3―5で敗れ、今季3度目の4連敗、6月7日以来、約1か月の間、君臨した首位から陥落した。
ゲーム差なしで迎えた首位攻防初戦は、7回を終えて3―3の同点で終盤へ。8回、2番手の島内颯太郎投手(27)が、G打線につかまった。一死から吉川、ヘルナンデスに連打されると、4番・岡本和には右翼に勝ち越しの犠飛、さらに二死三塁から門脇に右前適時打を許し、この回2失点で、万事休した。島内は門脇に打たれところで降板。試合後は「ここを踏ん張らないといけない」と敗戦を一身に背負い込んだ。
右腕はこの日が、12球団最多の今季38試合目の登板。吉川には154キロ、門脇には153キロといずれも、これまでならファウルなどで球威で押し込めていたはずの直球がフェアゾーンへ弾き返されるなど、本来の球質ではない模様。これで右腕はこの試合を含めた登板6試合で3敗を喫するなど、やはりシーズンで登板を重ねてきた勤続疲労は否めない様子だ。
試合後、新井貴浩監督(47)は「ちょっと考えたいなと思います」とこれまで不変の信頼を寄せた「8回の男」を対話をへた上で、ここまで一度、心身をリフレッシュさせることを目的に、右腕を登録から外す措置を決断。10日以降は〝急場〟をしのぐために、これまで「島内→栗林」とつないできた赤ヘルの勝利の方程式の〝再編〟に着手し、新たな継投パターンを模索していく。
◆パ・リーグ 西武1―4日本ハム=延長10回=(9日・ベルーナドーム)
日本ハムの新庄剛志監督が、代走起用で決勝点を呼び込んだ。
延長10回、水谷の左前打で1死一、三塁とチャンスが広がると、一塁走者に代走・五十幡を起用。続く万波はショート正面のゲッツーコースだったが、スタートを切っていた五十幡の足が上回り、二塁はセーフ。併殺崩れの間に決勝点を奪った。
直後には清宮の今季1号2ランも飛び出し、新庄監督は「五十幡さんと清宮さんには足を向けて寝られない。いやー、五十幡君を代えていなかったら、ゾッとしますね」と感謝していた。
◆JERA セ・リーグ 阪神2x―1ヤクルト(9日・甲子園)
ヤクルトが逃げ切りに失敗して、痛恨の逆転サヨナラ負け。今季2度目の5連敗を喫した。
1点リードの9回、5番手で登板した田口が1死から代打・野口に四球。2死後、代打・原口の左前打、8回から三塁の守備固めとして村上に代わって起用されていた北村の失策などで満塁とされると、近本に右翼へサヨナラの2点打を許した。
高津監督は田口について「やはり、ああいうところで四球を出すのは非常に痛いですね。自分から傷口をつくっているので。終盤に投げる投手というのは1つの四球、1球というのは非常にクローズアップされるので」と厳しい表情。2敗目の田口は「先頭打者をきった後の2人目(の四球)というのはもったいなかったかなと思う。監督もおっしゃったように(野口への)四球が全てかなと思います」と反省した。
■プロ野球 DeNA 6×-5 中日(延長11回)(9日・横浜スタジアム)
DeNAは中日にサヨナラ勝利。試合は2回裏、6番・佐野恵太(29)の第4号3ランで先制。さらに4回裏には7番・山本祐大(25)の第2号ソロ本塁打で追加点を奪った。しかし先発・石田裕太郎(22)が6番・板山祐太郎(30)に第2号2ラン本塁打を浴びるなど6回途中3失点。7回表にはリリーフ陣が踏ん張れず同点に追いつかれ5ー5に。同点のまま迎えた延長11回裏、オースティン(32)の第10号となる一打が試合を決めた。7番手で登板した徳山壮磨(25)はプロ初勝利となった。
先発マウンドに上がる石田裕は前回登板となった2日、ヤクルト戦(横浜スタジアム)で5回2失点と試合を作るとプロ入りから負けなしの3連勝を飾った。
その石田の立ち上がりは先頭の岡林勇希(22)に初球を弾き返され左安打に。走者を背負うも2番・田中幹也(23)を二ゴロの併殺打に切って2死を奪った。続く3番・福永裕基(27)を遊ゴロに打ち取り3人で抑えた。
打線はその裏、中日の先発・小笠原慎之介(26)に対し先頭の桑原将志(30)、2番・度会隆輝(21)が左飛に倒れ2死。オースティンは右飛に打ち取られ三者凡退で初回を終えた。
2回裏、この回の先頭、4番・牧秀悟(26)がピッチャー強襲の内野安打で出塁すると続く5番・宮﨑敏郎(35)も左安打で繋ぎ無死一、二塁と好機を作った。迎えた6番・佐野は3球目のストレートをライトスタンドへ。3ラン本塁打を放ち先制に成功した。
中盤に入り4回表、3番・福永に右二塁打、4番・細川成也(25)に四球、さらに5番・カリステ(32)に中安打を放たれ1死満塁とピンチを迎えた。しかし6番・板山を二直、飛び出した一塁走者のカリステをアウトにし無失点に凌いだ。
さらに4回裏には1死走者無しから7番・山本が初球を振り抜きレフトスタンドに飛び込むソロ本塁打に。追加点を奪い4ー0と突き放した。
しかし6回表、3番・福永、4番・細川に連打を浴び1死一、三塁と走者を背負うと5番・カリステに右犠飛を放たれ1点を返された。なおも2死一塁から6番・板山にライトスタンドの飛び込む2ラン本塁打を浴び1点差となった。ここで石田裕はマウンドを降り、2番手・坂本裕哉(26)が登板。7番・龍空(21)を右飛に打ち取り反撃を許さず。
1点リードで6回裏、中日の3番手・藤嶋健人(26)に対し5番・宮﨑が死球、7番・山本が中安打、8番・大和(36)が四球を選ぶなど2死満塁のチャンスを迎えた。打席に入った代打・井上絢登(24)は7球粘った後、四球を選び押し出しで5点目を奪った。
終盤に入った7回表、3番手・ウィック(31)がマウンドに上がるも代打・大島洋平(38)に左二塁打、1死二塁から1番・岡林にセンターへの適時打を放たれ再び1点差となった。続く2番・田中に四球を与え1死一、二塁となおもピンチで4番手・京山将弥(26)がマウンドに上がるも3番・福永にレフトへの適時打を打たれ同点に。
8回裏、中日の5番手・齋藤綱記(27)に対し1死走者無しから7番・山本が中安打を放つと齋藤の暴投の間に二塁へ。8番・大和はショートへの内野安打で繋ぎ1死一、二塁と好機を作るも迎えた代打・伊藤光(35)は空振り三振。1番・桑原は四球を選び満塁とするも続く2番・度会が空振り三振に倒れ勝ち越しならず。
9回表は5番手・森原康平(32)がマウンドに上がると三者凡退に。試合は同点のまま9回裏を終え、延長戦に入った。
10回表は6番手・中川虎大(24)が4番・細川、5番・カリステを空振り三振に。6番・板山を一ゴロに打ち取り無失点に抑えた。
10回裏、中日の7番手・フェリス(31)に対し7番・山本が中安打を放つなど1死二塁とサヨナラの好機も代打・京田陽太(30)は遊直に倒れ得点ならず。
11回表、7番手・徳山が登板。先頭の龍空にライトフェンス直撃の二塁打を放たれると得点圏に走者を背負った。8番・高橋周平(30)の打席でキャッチャー山本が二塁へけん制。タッチアウトの判定となり1死走者無しに。その後も走者を出すも山本が盗塁を刺すなど無失点に抑えた。
11回裏、2死走者無しから3番・オースティンが初球を振り抜くと打球はセンターへ。サヨナラ本塁打となり試合終了。DeNAは延長戦を制し今季2度目のサヨナラ勝利を飾った。
◆JERAセ・リーグ 阪神2×―1ヤクルト(9日・甲子園)
阪神・原口文仁内野手が貴重な一打で2戦連続逆転サヨナラ勝ちを呼び込んだ。
1点を追う9回2死一塁の場面に代打で登場。田口の変化球を左前にはじき返し、好機を拡大させた。その後2死満塁となり、近本が執念の右前打。二塁走者の原口は三塁コーチャーの藤本コーチが腕をグルグル回しているのを確認し、失速せずに本塁へ突入した。
7日・DeNA戦(甲子園)でも2点を追う9回2死満塁で代打出場し、逆転サヨナラにつながる同点打を放った背番号94。「いい軌道でバットが出て、いいところに飛んでくれたなと思います。(近本が)打った瞬間、落ちてくれって思って。あとはもう、藤本コーチも思い切り腕を回していたので、もう行くだけだったんで。良かった。得点になって」と振り返った。
(9日、第106回全国高校野球選手権宮崎大会1回戦 都城9―0鵬翔)
全力疾走、全力プレー。「鵬翔野球を体現した存在」と久保直樹監督が信頼を置く中堅手の後藤浬久選手(3年)。この日、三振してもダッシュでベンチに戻り、点差が開いても外野の守備位置から声を張り上げた。「自分が全力でやれば、みんなついてきてくれる」
けがで出られない大会で誘導員を買って出たが、スタンドで暇を見つけて鉄アレイを持ち上げていたという努力家だ。
初回に2点を失い、三回2死一、二塁のピンチ。右中間を抜けそうな打球を好捕し、傾きかけた流れを食い止めた。
打線は相手エースを打ちあぐねたが、五回には安打で出塁。宮川颯太選手(2年)のセーフティーバントの間に三塁に進み、チャンスを広げた。都城に徐々に点差を広げられたが、逆転を疑わず、声を張り続けた。
毎回、外野の守備につくとき、バックスクリーンの方に一礼した。試合前、チームのスローガン「気合と根性」を監督に書いてもらった帽子のつばを見て、力をもらっていたのだという。
勝敗が決し、ベンチ前で相手の校歌を聞く間、涙が止まらなかったが、「全力でやりきりました」。最後は笑顔で高校野球に終止符を打った。
オリ田嶋が7回無失点、鷹打線はわずか4安打
パ・リーグ公式戦が9日、3試合が行われ、日本ハムは西武に4-1で勝利。連敗を4で止めた。オリックスはソフトバンクに3-0で勝利、同カード4連勝を飾った。楽天は4-2でロッテを下している。
日本ハムは4回に先制するも、先発・山崎福也投手が6回に西川愛也外野手に適時打を浴びて同点に。7回に1死から連打を浴びたところで降板した。試合は延長戦へ突入。すると、10回に万波中正外野手の遊ゴロの間に勝ち越し。なおも2死二塁で清宮幸太郎内野手の1号2ランが生まれ、3点のリードを得る。10回は、この日1軍復帰した田中正義投手が3者凡退で締めた。
一方の敗れた西武は、先発・渡邉勇太朗投手が8回105球6安打2四死球1失点の好投も、計8安打1得点と打線が繋がらず、3番手・松本航投手が痛恨の一発を浴びた。
オリックスは初回、2死から森友哉捕手の適時打で先制。3回にも1点を追加し、6回に森選宗佑磨内野手の遊ゴロの間に3点目を挙げた。先発の田嶋大樹投手は、序盤から得点圏に走者を背負いながらも要所を締める投球。7回95球3安打1四球4奪三振無失点で降板した。
8回はルイス・ペルドモ投手が無失点に抑え、最終9回はアンドレス・マチャド投手が締めたオリックス。今季2戦2敗と苦手としていた有原航平投手から計6安打で3得点を挙げ、好投の田嶋投手が4勝目を挙げた。一方、計4安打無得点と振るわなかったソフトバンクだが、中村晃内野手が2安打と一人気を吐いた。
楽天は初回、2死から辰己涼介外野手の3号ソロで先制。5番のマイケル・フランコ内野手にも4号2ランが生まれ、幸先よく3点を先行する。先発の内星龍投手は2回に打球が直撃するアクシデントに見舞われたが、その後も続投し、5回までを無失点に抑えた。しかし6回、先頭打者に安打を許すと、1死を奪ったところで降板。代わった弓削隼人投手は、後続を2人で抑える好リリーフを見せた。
7回以降は鈴木翔天投手、酒居知史投手がそれぞれ1イニングを無失点でつなぐと、打線が9回に小郷裕哉外野手の適時打で1点を追加。9回に則本昂大投手が中村奨吾内野手の2号2ランを浴びるもの、逃げ切った。
敗れたロッテは、先発のCC・メルセデス投手が7回105球7安打3四死球3奪三振3失点の好投も、打線が8安打2得点。連勝は「5」で止まった。
「阪神2-1ヤクルト戦」(9日、甲子園球場)
阪神が2試合連続の逆転サヨナラ勝ちで3連勝。1点を追う九回2死満塁、近本がしぶとく右前へ運ぶサヨナラ打を放った。岡田監督の一問一答は以下。
-劇的な勝利だった
「あー、そうですね。まあ、ね。最後まで諦めずにやった結果じゃないですかね」
-近本が決めたが、そこまでのつなぎ
「野口もね。佐藤はね、田口に相性よかったんだけど、一本出るかなと思ったんだけど。野口からね、うまくフォアボールを選んだし、原口もね、前日にいい仕事してるんで。よかったですね」
-坂本の打席は相手のミスもあったが、近本まで続いた
「そうね。ちょっとこっちからみてたらわからなかったんだけど。ああ、これね、ベース踏んだら、終わりのとこだったから。でもね、ボール弾いたのみえたんでね」
-試合終盤に阪神がチャンスをつかむとファンも思っていた。岡田監督自身は
「六回にね、最初チャンスあったんだけど。とうぜんチャンスだから、向こうも左に変えてきたんだけど。まだちょっとね。3イニングあったんでね、1点だし。まだ仕掛けるの早いかなと思って。まだもう一回、チャンスあるかなと思ったんでね」
-才木をどう見ていたか。
「そんなに良くなかったけど、その割にね、ずっと…、まああのヒット、あの1点はしょうがないですからね。まあだから、いいピッチングをしてるけど勝ち星が前回もつかなかったし、ちょっとかわいそうですけど、ああいうピッチングをしていると、打線も才木の時に点を取ってくれるでしょう」
-桐敷は今シーズンもよく投げ、石井もよく抑えた。
「昨日1日空いていたし、2連戦なんで、今日もだから岩崎とゲラを投げずに済んだのは大きかったですね」
-月が変わって粘りが出ていい流れを生み出せているのでは?
「ヒットは前よりは出るようになってきたので、あとはつなぎでしょうね。まだボール球を振るのと、審判がストライクと言ったらストライクだから、これはしょうがないことなんでね。くさいと思ったらファウルで逃げるとかね。つなぎの面ではまだまだかもわからないですけどね」
-3試合連続逆転勝ち、しかもサヨナラ勝ちが続いている。
「いやいや、まあ、たまたま、ほんとはもっとね、九回裏なしでね、勝たないといけないですけど、もうちょっと早いイニングに点取って、まあでも、今はね、そんな理想的な展開というかね、それを求めるのは今はちょっとね、無理なチーム状況だし、とにかく勝てるゲームをね、勝っていくというか、そっちの方が今は大事かも分からないですね」
-この流れを明日につなげていきたい。明日に向けて
「いやいや、いつもね、明日はもっと楽な展開というかね、早く点取るというか、前回奥川ね、神宮でやられてるんでね、みんなも一回見てるんで、打線の奮起をね、奥川が投げてる時にね、2点3点取ってくれればもっと楽な展開になると思うんで、打線の奮起ですね、明日は」
【ペン囲み】
-結果的に相手のエラーで
「いやそれもそらお前、いい当たりでも捕られるのもあるんだから、おーん。そらお前前半戦から、前も言うたけど、いい当たり捕られたり、ファインプレーされてな、点ならへんかったのけっこう多かったよ、ほんまに。それもなあ、やっぱりああいうねえ、ミスはあるからなあ、そのミスで点取るのもそれももう野球やそれは、はっきり言うて」
-プレッシャーかけることで相手のミスも増える
「うん、もうなあ。だからもう、あそこで9回出し惜しんだってしょうがないからな」
-代打坂本はいい感じだったから
「ええ感じというか、他行ったらもうお前、延長行ったらおらへんから。もう外野ショートで、大山ライトの用意させとったよ。原口残しとかなあかんからな、ファーストで。そや。大山で代えたらなあ。おーん、あとは豊田1枚しかおらへんようになるから、植田をライトに行かして、熊谷ショートにしたらな。だから12回まであるから、2人残しとかなあかんから」
-原口もよく走った
「いやいや、もう無理すんな言うとったけどな。まあだから、それが打球判断やろ。あの緩い打球というかな、そういうことやんか。結局は」
-近本は最後は決めたが、調子は
「いや、良くないよ、そんなの。良くない、良くない」
-才木に白星をつけたい
「まあそうやな、結局は」
-仕掛けるのが早いというのは6回に島田に代打を送らなかった
「そうそう。まああそこで2枚使わせても良かったけどな。右きても次9番のピッチャーに回ってくるからなあ。でもまだ早いなと思ったから、野口も豊田も代打いくの。外野が1枚少なくなったからな、そんな無駄使いできんからな」
-四球で走者を出すから、こういう展開に
「いや、そういうことやろ。結局みんな四球絡んでるんよ、点入るときは。そういうことや。だから、ちゃんとボール振らんで選んでったら、いい結果が出るいうことや」
-よく守った
「いやあ、普通やろ。守りは普通に守ったらええねん、ファインプレーはいらんねん」
ヤクルトは9日の阪神戦(甲子園)に1―2で逆転サヨナラ負けを喫し、5連敗となった。
4回に宮本の適時打で挙げた虎の子の1点を先発・吉村―山本―大西―木沢の継投で守ってきたが、9回に暗転した。5番手で登板した守護神の田口麗斗投手(28)は先頭打者の佐藤輝こそ左飛で打ち取ったが、代打・野口に四球。二死後からは代打・原口に左前打を許して二死一、二塁とピンチを広げると、今度は守りにも乱れが生じた。
途中出場していた三塁手の北村拓己内野手(28)が代打・坂本の打球をファンブル…。すべての塁が埋まったところで近本に右前へポトリと落ちる逆転の2点適時打を浴び、サヨナラ負けとなった。下位打線に与えた四球、そして守備のミスがまさに命取りとなった敗戦。2戦連続のサヨナラ勝ちに沸く敵地ファンとは対照的に、信頼を置くクローザーで試合をひっくり返された高津臣吾監督(55)はぼう然とした表情を浮かべ、ベンチを後にした。
混戦のセ・リーグにあって最下位に沈むヤクルトの借金は「11」まで膨らんだ。このまま引き離されるわけにはいかない。
楽天の内が六回途中無失点で3試合ぶりの白星。一回に3点の援護をもらい、「気が楽になった」。高低を丁寧に投げ分けて相手に思うような打撃をさせなかった。
四回1死満塁では、大阪・履正社高の先輩に当たる安田を外角低めの直球で二ゴロ併殺打に。「ゾーンで、という(捕手の太田)光さんのジェスチャーもあったので、思い切って投げることができた」と胸を張った。
昨季の4勝に並び、「まだまだ勝ちを重ねていく」と意欲を新たにした右腕。今江監督は「この試合に懸ける思いを感じた。これを生かしてやってもらいたい」と期待を寄せた。
4連勝で5割復帰まであと1勝に迫った。オリックスは9日の首位ソフトバンク戦(京セラ)で、青発・田嶋が7回を3安打無失点の好投で強打線に付け入るスキを与えず、3―0と完勝。約1か月ぶりの4勝目をマークした田嶋は「いろいろ試行錯誤して、よりいいピッチングを目指している。若月さんの配球だったり、しっかり守ってもらい、それがいいピンチングにつながったと思う」とクールに話した。
初回二死二塁から森が有原のツーシームを弾いて左中間に運ぶ先制の適時打と放つと、6回には右翼フェンス直撃の二塁打。その後に無死一、三塁とし、宗の遊ゴロが併殺崩れとなる間に三走として本塁を陥れる好走塁も見せた。打撃好調の森は「気持ちよかった。ホームインした時です」と笑顔で振り返り「(シーズン)出だしですごくつまずいて申し訳ないと思ったんですけど、ここからまだまだ調子をあげたいと思う」とエンジン全開を誓った。
故障者続出で借金生活を強いられてきたが、ついに〝完済〟に王手をかけた。「勝ってるんで(雰囲気は)悪くはないですけど、目指しているものはもう少し上ですので、そこにはしっかり向かって行きたい。目の前の試合をしっかり勝っていく」と中嶋監督。王者が底力を見せてきた。
DeNAがサヨナラ勝ち。5―5の延長十一回にオースティンが決勝のソロ本塁打を放った。7番手の徳山がプロ初勝利。捕手の山本は四回にソロ本塁打、さらに好守備でも貢献した。中日は七回に追い付いたものの最後に力尽きた。
◆JERA セ・リーグ 広島3―5巨人(9日・マツダスタジアム)
巨人が首位・広島に快勝し5連勝、単独首位に浮上した。先発の山崎伊織投手は不運な失点もあり7回途中3失点(自責2)で降板となったが、3回に15号3ランを放った岡本和真内野手の犠飛などで8回に勝ち越し、そのまま逃げ切った。マツダスタジアムでは今季初勝利(4敗2分け)。
【巨人・岡本和真内野手のヒーローインタビュー】
―6月6日以来の単独首位
「まだまだこれからなんで、明日も勝てるように頑張りたいと思います」
―広島の先発は巨人戦7連勝中の森下投手。どんな気持ちで臨んだか
「本当にめちゃくちゃいいピッチャーなので、チャンスは少ないだろうなと思ってましたし、そのチャンスでランナーを返すことができてよかったなと思います」
―4打点の活躍。4回の逆転3ランを振り返って
「前のバッターの方がチャンスで回してくださいますし、いつも(山崎)伊織の時はなかなか点を取ってあげることができなくて、頑張ってもらってるんで、また頑張りたいなと」
―本塁打と打点で現在リーグ2冠
「いやいや、もっとここから状態を上げていって、チームが勝てるバッティングをしていきたいなと思います」
―8回には勝ち越しの犠牲フライ
「島内投手もすごくいいピチャーなので、なんとか前に飛ばせたらいいなと。前のバッター2人がつないでくれたので、よかったなと思います」
―明日への意気込みを
「皆さん、かなり暑いですが、水分補給をしっかりして、応援よろしくお願いします」
「ロッテ2-4楽天」(9日、ZOZOマリンスタジアム)
楽天・辰己涼介外野手が、妻にささげる会心の一発を放ち、勝利に貢献した。
初回、2死の場面で、ここまでチームとして2戦12イニング得点がなかったロッテ・メルセデスから、右翼席へ先制の3号ソロ。この日は妻が右翼席で観戦していたという辰己は「セリちゃん(妻)がライトスタンドで応援してたんですよ。めっちゃおもろかって。一発打ててよかった」と右手を右翼席へ向かって突き上げた。
ここまで主軸としてチームを引っ張り、8日には監督選抜で自身初のオールスターにも選出された。「オールスター?決まったすか?ありがとうございます。今知りました」と、とぼけ「オールスターはピッチャーで出るんで、仙台帰ったらブルペン入ります」と笑顔で語った。
巨人5―3広島(セ・リーグ=9日)――巨人が5連勝で首位に浮上。同点の八回、岡本和の犠飛で勝ち越し、門脇の適時打で加点した。岡本和は4打点の活躍。広島は救援の島内が踏ん張れず、4連敗。
◇
阪神2―1ヤクルト(セ・リーグ=9日)――阪神が2試合連続で逆転サヨナラ勝ちを収め、3連勝。1点を追う九回に相手の失策などで二死満塁とし、近本の2点打で決めた。ヤクルトは連打が出ず、5連敗。
◇
DeNA6―5中日(セ・リーグ=9日)――DeNAがサヨナラ勝ち。延長十一回、オースティンのソロで試合を決めた。徳山がプロ初勝利。中日は最大4点差を追いついたが及ばず、連勝は3で止まった。
(9日、第106回全国高校野球選手権大分大会1回戦 大分鶴崎6―11情報科学)
六回裏、マウンド上の大分鶴崎・石和巧望(たくみ)投手は額の汗をぬぐい、肩で大きく呼吸する。球数は90球に達していた。「やばいかもしれない」
下手投げで球速は70~110キロの変則投手だ。高校1年の終わりごろ、悪送球を克服しようと横手投げにしたが、調子は上がらなかった。昨秋、上尾(あがりお)隆一(たかいち)監督が「アンダースローで頑張ってみないか」と転向を促した。
「自分が最後の夏に活躍できるならどんな手を使ってでも」と考えて下手投げに挑戦。特に右足の重心を意識してフォームを修正することで、制球が良くなったという。上尾監督は、下から浮いて沈むボールが決まれば打たれない「魔球」と評価する。
この試合、エースに代わって先発を託された。初回こそ3失点したが、80キロ台の変化球を中心に相手打線を翻弄(ほんろう)。五回裏は6球で三者凡退に打ち取った。
味方打線の援護も受けて、2点をリードで迎えた六回裏のマウンド。最初から制球が定まらなかった。この回の先頭打者を四球で出し、次打者には死球を与えて交代。継投した後輩投手も打たれて5点を失った。上尾監督は「交代のタイミングを見誤った」と悔やむ。
石和投手は試合後、「走者を後輩に押しつけた形になったのが申し訳ない。自分のベストゲームだったが一番悔しかった」と涙を流した。
(9日、第106回全国高校野球選手権大分大会1回戦 大分鶴崎6―11情報科学)
今大会1号の本塁打が第2試合で記録された。情報科学の清田涼真(すずま)選手の一打が中越えのランニング本塁打になった。
一回裏、相馬豊樹監督から「フライを上げるな」という指示を受けて打席に入った。2死三塁から下手投げの相手エースが投じた4球目にタイミングを合わせると、打球は中堅手の頭上を越えてフェンスへ転がった。
「芯に当たったのは間違いなかったんで思い切って走った」。手を回す三塁コーチャーを確認して一気に本塁へ。2点を勝ち越すランニング本塁打となった。
たたきつけるようなバッティングを意識していたという清田選手。試合後、「自分のぶつかっていく気持ちが打球に乗って飛んでいった」と喜びながら、「ランニングホームランが1号なんだな」と笑った。次の試合に向けては、「今回は危ない勝利だった。次はしっかり打って守って勝てるように選手みんなで頑張っていきたい」と話した。
(9日、第106回全国高校野球選手権宮城大会1回戦、泉松陵4―5南三陸)
2人の走者を背負って、延長十回は幕を開けた。プレッシャーのかかる場面で、南三陸の一塁手・西城光瑛選手(2年)はフライを好捕。続けて、六回からマウンドを守る小山理人投手(3年)が併殺に打ち取り、しのいだ。その裏、及川誠也選手(2年)の適時二塁打でサヨナラ勝ち――。
13人で挑む南三陸は、昨年に校名を志津川から変更して夏は初勝利だ。十回の無失点を、佐藤克行監督は「落ち着いて守る普段の良さがでた」と評価。ほぼ全員が小学校から一緒に野球をしているチームワークの良さも生きた。
小山投手は2点を追う六回、「流れを変えてこい」と監督に託されマウンドに。雨でぬかるむ足場に苦しみながら三者凡退とし、その後も要所を締めて1失点と試合をつくった。
夏までに、動画で投球を確認したり、監督に相談したりしながら、異なる球種のボールを同じ位置で手放せるよう努力を重ねた成果が出た。
「今日は85点」。次は、この日出した四球を出さない。そして仲間もいる。「次勝って、3回戦にいけるように頑張ります」と語った。
(9日、第106回全国高校野球選手権山梨大会1回戦 東海大甲府10―0日川)
昨年の山梨大会の覇者・東海大甲府に9点差をつけられ、なお得点圏に走者を背負った七回表、日川の内野陣がマウンドに集まった。
二塁手で主将の小沢瑞生選手は「楽しむしかない。やりきろう」。そして、もう一人の主将で、三塁手の中村健太郎選手も「笑顔で行こう」と声をかけた。
2死二、三塁とされた後、中前打を中堅手が本塁に好返球。10点目を許したが、二塁走者を本塁でのクロスプレーでアウトにする気迫を見せた。
昨年秋の大会後、チームは2人主将制をとった。プレーでチームを引っ張る小沢選手と、優しい人柄でチームを支える中村選手。「2人がいい感じで補い合って、うまく回った」と三枝恭仁監督は話す。
小沢選手は「自分が強い言葉で話しても、健太郎が趣旨をうまく伝えてくれる。一人ではできなかった」。中村選手は「自分は強く言えない。それができる瑞生を尊敬している。真意を伝え、チームを明るく盛り上げることを心がけてきた」。
東海大甲府は春の県大会で敗れた相手。「リベンジ」をかけた一戦だったが、2度の2死満塁を生かせず、コールド負けした。
「力負け」と両選手。「健太郎がいたからここまで来られた」「瑞生のプレーに助けられた。ありがとうしかない」。試合後、2人は涙をぬぐいながら、互いをたたえ合った。
「DeNA6-5中日」(9日、横浜スタジアム)
中日が痛恨のサヨナラ負け。十一回に決勝弾を浴び、連勝が3で止まった。
十一回、7番手・フェリスがオースティンに中堅右へ運ばれる決勝ソロ被弾。小笠原を4回4失点であきらめ、リリーフ勝負に持ち込んだが、延長で力尽きた。
ミスで流れを失った。5-5の十一回、無死から二塁打で出塁した龍空が痛恨の牽制死。送りバントのボール球見逃しで頭から二塁へ戻ったが、判定はアウトとなった。立浪監督は呆然とした表情でグラウンドを見つめ、ため息をついた。
◇プロ野球セ・リーグ DeNA6×-5中日(9日、横浜スタジアム)
前回の阪神戦で4失策でサヨナラ負けに喫したDeNAは僅差で試合に勝利し連敗をストップさせました。
2回、牧秀悟選手と宮崎敏郎選手の連続ヒットで無死1、2塁のチャンスをつくると、佐野恵太選手が3ランを放ち先制します。4回には山本祐大選手が今季2号のソロホームラン。4点リードとします。この日DeNAは『YOKOHAMA STAR NIGHT 2024』が開催されており、ホームランを打った2名には青いバラが三浦大輔監督から手渡されました。
先発はルーキーの石田裕太郎投手。これまで3試合に先発登板しいずれも勝利。この日勝てば球団史上初のデビューから4戦4勝となります。ピンチを何度もつくりますが、中日の3併殺にも助けられ5回まで無失点。勝利投手の権利を持ち6回のマウンドに上がります。
しかし6回、カリステ選手の犠牲フライで1点を失うと、6番の板山祐太郎選手に2ランを浴び1点差に詰め寄られます。
6回裏に押し出し四球で1点を追加するも、7回にウィック投手が岡林勇希選手にタイムリーを浴び再び1点差に。さらに代わった京山将弥投手が福永裕基選手にタームリーツーベースを浴び、同点に追いつかれます。
8回には中日の斎藤綱記投手を攻め、2アウト満塁のチャンスに。しかし度会隆輝選手が三振に倒れ、勝ち越しとはなりませんでした。
延長11回、最後はオースティン選手がサヨナラホームランを放ち、勝利を収めました。
石田投手は球団初のデビューから4戦4勝という記録がかかっていましたが、この日は勝ち負けが付かず球団記録を更新できませんでした。
● ロッテ 2 - 4 楽天 ○
<12回戦・ZOZOマリン>
楽天が9日のロッテ戦、4-2で勝利した。
初回、辰己涼介の第3号ソロ、フランコの第4号2ランで3点を先制すると、その後追加点を奪えずにいたが、3-0の9回に小郷裕哉が適時打を放った。4-0の9回に守護神・則本昂大が中村奨吾に2ランを浴びたが、このリードを守り切った。
今江敏晃監督は試合後、「先制できると流れを掴めるというのがある。初回に点を取ると、守りに入りがち。そういうところを踏まえてなかなか点が入らず9回に1点が入りましたけど、次の1点が取れなかったりする。しっかり1点1点取っていかないと、勝ち切りましたけど、しっかり楽な形で勝てるように」と振り返った。
「阪神2-1ヤクルト」(9日、甲子園球場)
高津ヤクルトが悪夢のサヨナラ負けで5連敗。守護神・田口が1点を守れず、借金は今季最多タイの11となった。
両先発の投手戦は四回に宮本の適時打で1点を先制した状態で、九回まで進んだ。それでも守護神・田口が踏ん張れない。1死走者なしから代打・野口に四球を許すと、代打・原口に左前打でつながれた。さらに坂本の打球を守備固めで途中出場していた三塁・北村拓がファンブル。満塁を背負うと、最後は近本にサヨナラ適時打を許した。
高津監督は「やっぱりああいうところでフォアボールを出すのは非常に痛いですね。自分から傷口を作っているので、終盤投げるピッチャーっていうのは。やっぱりその1つのフォアボール、1球っていうのは非常にクローズアップされるので」と話した。
試合後の田口は「監督がおっしゃったように四球が全てかなと思います。自分の技術不足です」と猛省。北村拓は「僕がとっておけば勝っていたので、本当に申し訳ないです」と唇をかんだ。
※一部勝手にコピペ&割愛いたしました🙇💦
※また、敬称を省略させていただきました🙇💦💦