北海道の山に、遅い春がやってきた

 

 

このところの異常な暖気続きで、山の雪もすっかり落ちてきた。

とはいえ、まだ4月だというのに、4月15日には札幌で20℃を超えるなど今年もさっそく季節史上初の高温が記録され、いまから憂鬱になっている。

 

報道では、関東以西は早くも夏日になったとか。考えられない。

 

昨夏の猛暑はもう思い出したくもないが、もしかしたらこれが日本の気象のスタンダードになってしまうのではないかと、春から暗澹たる気持ちになるというものだ。

 

 

それはそれとして、昨年の5月から山に定住し、もうすぐ1年になる。

 

事業のための施設はすべて完工しているとはいうものの、実際にはまだまだ手を入れなくてはならない要件も多い。さらに、定住してみると、主に自然現象によるさまざまな課題もみえてきた。

 

生活のためにも事業化を急がなくてはならず、なにかとプレッシャーがのしかかる日々を過ごしている。

 

 

▲ ユンボで雪割り。このあたりは公共の除雪車が雪を押してくるところで最高で4m近くも積み上がるため、こうして雪割りをしておかないといつまでも解けないのだ

 

▲ 当地は標高が200mほどあるためフキノトウが出るのも遅い。フキノトウは春の風物詩だが食べられるのはせいぜいこれくらいまでで、葉が開いてきたものはエグくてうまくない

 

▲ バッコヤナギの花が満開になった。どうということのない地味な花だが、季節感はある。当地は花をつける樹が少ないので、これでも貴重な存在なのである

 

▲ 薪棚が崩落。積雪がはじまって間もなく崩落したのはわかっていたが、実際どんなことになっているのかは雪解けまで不明だった。たぶん、白樺の間伐材で造作した臨時の桁が、雪の重みでたわんだ結果だろう。そのうち単管で作り直す予定

 

タイヤも夏仕様に交換。軽自動車のホイール交換はラクでいい。CX-8は19インチだったので、アラカンの爺さんには重すぎた。こうして加齢とともにさまざまなものがダウンサイズされていくのだ

 

 

2024年は、能登半島地震という悲劇的な天災からの幕開けとなった。

その後も日本各地で地震が頻発していて、なにやら不安をかき立てられる。

 

世界に目を移せば、砂漠の国のUAEで大雨が降って洪水となり、ロシアのウラル川のダムは雪解け水で決壊して街が水に呑まれ、一方ベトナムでは5ヶ月以上雨が降らず干ばつに苦しんでいるという。

 

これはやはり、傲慢な人類に対して地球が天誅を与えはじめているのではなかろうか…

 

…なんて怖い話は当主のキャラに合わないのでこれ以上は口にチャックだが、北海道の山で熱帯夜になるのだけはもう勘弁していただきたいと、地球に向かって手を合わせる、雪解け進む今日このごろなのである。

 

 

*note でも山暮らしを紹介してます