コンサル会社のデロイトトーマツが再生計画書を起案し、事業譲渡による再生が決まったことが報じられているが、今までこの会社が請け負った再建物件はまだまともな会社で、ビッグモーターのような「スジ悪」案件はなかったと思われるから、キラキラ会社の内部では誰にババを引かせるかで足の引っ張り合いの最中だろう。この案件を手掛けたコンサルに昇進の芽はない。退職金の計算を始めることをお勧めする。
有名コンサル会社がのたのたしている間にビッグモーターでは売れ筋中古車の転売が進んでいる。過去に同じく中古車販売を手掛けて逮捕されたホリエモン氏によると、中古車にはどんな車でも闇市で捌くことのできる「中古の豊洲」なる市場があり、販売よりよほど儲かるという話だが、数は限られるだろうし、高値の付くクルマは多くないだろうから、これはヨタ話として聞き流した方が良いだろう。そんなものがあるなら誰も販売店などやっていないからだ。
消えているのが普通車であることから、これは輸出ルートと思われる。ウクライナ戦争が始まって以降のロシアの輸入台数の増加は日本だけでもビッグモーターの一つや二つは軽く上回る。が、再建の基となる重要な資産であることから、あまり大がかりにやってはデロイトも債権者も黙っていないだろう。
※ 売却代金をネコババということで横領罪が成立する可能性はある。
これを防ぐ手段はあり、倒産法の否認権の行使が有効な手段だが、キラキラも銀行も申し立ててはいない。キラキラは顧客相手にできないだろうし、銀行や保険は自分らの不祥事もあるので出足が鈍く、始めた時にはクルマは外国でもはや手遅れだろう。これは売買代金を押さえるしかないが、給料やら支払いで使ってしまったと言われたら手出しのしようがない。
※ クルマ自体は輸送中かロシア向けの埠頭にまだあると思われる。ロシアという国は我々日本人がこの国に興味を持つ以上に我々のことを知っているし、弱みにつけこんでオイシイ提案を持ちかけるのは、すでに北方領土や漁業問題でおなじみの彼らの常套手段である。大使館のエージェントが六本木に出向いて話をするだけなのだから、この程度のことは彼らにとってはマクドナルド前である。
肝心の販売はといえば、閉業状態でほとんど動いていないように見える。ホームページは閉鎖され、店でクルマを買うこともできないようだ。不祥事はとどまるところを知らず、先日は愛媛で都市計画法違反のあざとい物件が問題になったばかりだ。顧客トラブルも次から次へと報告されている。
私の見方ではデロイトはまだ正式な受任を決めていないと思う。計画書は出すそうだが、実行した所で残っているのは会社の抜け殻で、軽自動車や設備をバラして売るくらいしかしようのないものになる。それじゃ一月分の経費も賄えない。書いた人間も浮かばれない。受任してもデメリットの方が大きいので、ある程度調べた後に正式に拒否するのではないか。
報道で見て気になったのは開店前の福島店で話題となった口コミ欄、この会社に限らず中身はあるあるで、このステマは自動車販売でも旅行サイトでも相当に煩わしいものである。ウソ文章を見抜く特徴はないかと思ったが、見た様子では悪い評判を先に見た方が本当のことが分かりそうである。これについては私も経験あるのでどこかで書いておきたい。