今回は物語文の本文の文章の書き方の中で、特殊なものについて触れておきます。
物語文は、通常は時間の進行にしたがって、つまり時系列順に書かれていることがありますが、作者の読ませ方の工夫によっては、時系列が逆になっている場合もあります。
例えば、
ぼくは好きな女の子から誘われたことをきっかけに、吹奏楽部に入りたいと思った(きっかけ)
↓
受験勉強のことを心配するお母さんにお願いした (お願い)
↓
お母さんは一晩考えて、ぼくの熱意をくみ取ってくれ、部活をやることを許してくれた (許可)
という物語があったとすれば、通常は、きっかけ→お願い→許可 の順に書かれていくはずなのですが、
許可 → お願い → きっかけ の順で読ませる手法もあるのです。
時系列の逆転でも、3つの出来事だと、少々分かりづらくなります。
生徒にとって分かりづらいということは、当然問題になることが多いということです。
傍線部が引かれていても、おかしくありません。
視点を高くして、分析できるようにしておきたいものです。
以上、小さなスキルのお話でした