国語を教えていて、役得というほどではありませんが楽しいのは様々な文章と出会えること。
普段読まないような文章を読むことで刺激を受けます。
生徒が一生懸命問題に取り組んでいる傍らで、内容に感心したりすることもしばしば。
アメブロに引っ越す前のブログでは2012年の銀本の文章に使われた本(350冊程度)を全て読むという誰も得しないプロジェクトをこっそり進めておりましたが、また再開しようと思います。
そんな私にも印象に残っている文章が一つあります。
確か吉祥女子中学の物語文。
武士の子どもの話、確か名前は正之助。
正之助がまだ幼いころ、母上が亡くなった。
母が亡くなったとたん、優しかった姉上が別人のように変わってしまう。
少なくとも正之助にはそう見えた。
朝早くから夜遅くまで尋常でないほどの厳しさで正之助を教育する姉上。
正之助は姉上の気持ちが理解できないまま、学問を続ける。
月日は流れ立派な武士に育った正之助は、姉上が正之助を立派な武士にするという亡き母との約束の為、結婚もあきらめ、心を鬼にし正之助を教育していたことに気づく・・・
といった内容であったように思われます。
私と生徒(男子)はいたくこの文章に感動し、涙を浮かべながら読解しておりました。
他の生徒(高校生の男子)も感動した模様。
ところが不思議なことに、女子の生徒は特に感動しないようでした。
「ふーん、いい話ですね」
という反応でした。
男性と女性、安易に区別してしまうのは好きではありませんが、このときは男女の違いを非常に興味深く思ったことを思い出しました。