ここは名古屋市緑区大高町に鎮座する、熱田神宮摂社の氷上姉子(ひがみあねご)
神社境内にある大高斎田(さいでん)です。
6月の第4日曜日の26日、稲の苗を植えて五穀豊穣を祈る熱田神宮の
行事「大高斎田御田植祭」が行われました。
10時30分、今日の祭りの主人公である、萌葱(もえぎ)色に大きな白い
水玉模様の衣装に、すげ笠をかぶり、早乙女姿の女性と黄色の衣装を着た
衣冠(いかん)姿の奉耕者が畦道に登場。
苗を植える前に、笛や太鼓で演奏される大高斎田の田植え歌に合わせて、
畦道の上で優雅に田舞(たまい)を舞います。
田舞が終わり赤いたすきをきりりと締めて、いよいよ10人の早乙女が
横一列に並んで、田植えの始まりです。
田舞いの時と同じように田植え歌が流れ、歌にあわせて、稲の苗を
丁寧に手植えしていきます。
昭和8年から1度も途切れることなく行なわれているという、氷上姉子神社大高斎田
での伝統的な御田植え儀式。
農作業の機械化が進み、田植え機で植える姿しか見なくなった昨今、手植えでの
田植えの様子を朝早くから見物者が見守っていました。