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昨夜の裁判の話2 でお話した通り
私は、裁判に行きたいと最後まで食い下がって
懇願する長男に
” お願いだからあなたはいつもどおり学校に行って ” と
お願いしました。
それにはいくつか自分なりの理由がありました。
ひとつは、子供たちには一日も早く
当たり前の生活を取り戻して欲しいという
母親としてのささやかな願いがありました。
確かに私たち家族に起こったことは、
普通の出来事ではありませんでした。
だから、お父さんの命をいきなり奪った相手が許せないんだ。
そういった気持ちになっているのは痛いほどわかっていたつもりだし
どんなやつにそうされたのか見届けたい。
その気持ちも手に取るように分かっていました。
それから、私が一番心配していたマスコミ対応についても
長男は、自分は何か報道に傷つけられても裁判に行きたいんだ。
そんな気持ちでいることもわかっていました。
ただし、渦中であるその時の報道人の動きは
はるかに私たちの想像を超えてきた現実もありました。
例えば、冬休みの出来事ですが、
仕事に出る際、子供たちだけにしておくのは心配。と
実家に預かってもらっていたのですが
家を出て、駅まで歩き出したとき、記者さんがどこからともなく現れ
” お話を聞かせて欲しい ” と話しかけられたことがありました。
外で遊ばせている子供たちをふと見ると
いつの間にか記者さんが近づいて話しかけているを見て
慌てて家に連れ戻したこともありました。
当時は、大人である私ですら
” 頼むから今はそっとしておいて欲しい ” そう考えていました。
だから、いくら子どもたちが裁判に行きたい。
と、言っても連れて行くことはできなかったのです。
それに、今は姿すら想像のできない犯人を
目の当たりにすることで、恨む相手が現実になり
まだ小学4年生の長男がそこに捕らわれ
そればかり考えるんじゃないか。 と、考えたのです。
誰かを恨みながらこれから先を過ごすより
これから先の生活を大切に生きて欲しい。
そのためには、犯人の姿を見ないほうがいい。
恨む相手が具体化しない方がいい。
そう私は考えていたのです。
この考えと選択は今も自分としては間違っていなかった。
そう思っています。
あれから7年という月日が流れました。
成長期の男の子って凄いですね。
あっという間に私の背を追い越し
それから直ぐにお父さんの背を楽々と追い越しました。
長男は事件後、何も困らせることも悩ませられることもなく
中学卒業までは過ごしてきましたが
最近は、ちょっと色々あったりして
時々ど~んと私も落ち込んだりしますが・・。
” ずっと私に気遣っていい子で過ごすことが親孝行って
そう思って生きてきたんだろうな。 ” と感じたり
” こうやって色々考えることが親業なのかも。”
なんて考えてみたり。
最終的には、あれだけの出来事があったんだもん
もしかして、家から一歩も出れないよ、
みたいになっていてもおかしくないよね。 なんて考えたり。
そもそも、いま悩んだりしてることで少なくとも
誰かの命を奪うような人間になるはずもなく
子どもたち本人を傷つけているわけでもないんだよねって
考えたりしています。
彼らは生きていて、それなりの反応を受け取ることができる。
それは幸せなことだと感じています。
えーと、次男はというとですね。
いい意味でも悪い意味でもマイペースをずっと崩さず。
悪い意味でマイペースなとき、
周りからそれなりの制裁を受けて育ちました。
そして、家族の誰より、この事件から起こる感情の
” 理不尽 ” を、脱ぎ捨てた人間だと思います。
かなりメンタルの強い子です。
” だって俺は俺だから ” みたいな俺道突っ走ってますが
いい仲間に恵まれているのは私も見ていてわかります。
人としての強さって、誰かを攻撃して打破することでもなく
誰かの攻撃を防御する力でもなく
たぶん、次男のようにだって俺は俺だもん。
ほかの人が何を言おうと関係ないって思えることだろうと感じます。
また、次男は、俺は喧嘩はしない。と話します。
喧嘩する時間は無駄だから、もうそうなりそうなら話さない。と。
これすごいなーとわが子ながら思います。
イライラ来たらなんか文句言いたくなる私なので・・・。
生きる力が強い人間だと次男はいろんな人から褒めてもらいます。
いつどこでそれを身につけたんだろう?
人はいろんな経験があり、それを受け止め、対処しているのです。
そうしながら時の流れの中、時の法則にしたがって前に進むのです。
時間だけが過ぎていくのは、本当はすごくもったいないことなのです。
だから必要なものを拾いながら
だから不要なものをその時に捨てながら
そうしながらちゃんと前に進まなくちゃいけないんですね。
つづく・・・次は実際の初公判の話を書きたいと思います。
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