【記録】
東京電力福島第1原発1、2号機の原子炉建屋の西側にある排気塔下部の
配管付近で事故後最高値の毎時10シーベルト(1万ミリシーベルト)以上の
高い放射線量が計測された問題で、東電は2日、近くに同様に10シーベルトを
超える可能性がある高線量の場所があると明らかにした。東電は2日、
現場付近の写真を公開した。東電は7月31日、がれきの撤去をした後の
線量を確認するため、ガンマカメラと呼ばれる、空間の放射線の強弱を判定する
機器で排気塔周辺を撮影した。その結果、排気塔底部の配管付近と、高さ
約10メートルの配管付近で同程度の高線量を示した。底部は1日に作業員が
線量測定した結果、測定上限の毎時10シーベルトを超えた。もう一方の地点は、
1号機の非常用ガス処理系の配管とみられる。実際の線量は作業員が測定しな
ければならないが、東電は「付近で作業予定がないので測定の予定はない」と
している。(毎日新聞)
放射性物質によるコメへの汚染について、農林水産省は1日、収穫時の
検査方法を今週中に関係自治体に指示する方針を示した。コメ汚染対策の
一環として、今春、国の作付け制限基準作りに協力したのが日本土壌肥料学会。
会長を務める東北大大学院農学研究科の南條正巳教授は「コメへの影響が
現実にどう出るのかは、よく分からない。収穫時検査の徹底が必要だ」と指摘
している。(聞き手は編集委員・長谷川武裕)―農水省は4月、それまで行った
水田の土壌調査で放射性セシウム濃度が土1キログラム当たり5000ベクレルを
超える可能性が高い地域と、福島第1原発から30キロ圏内のコメの作付けを
制限した。(可北新報)
細野豪志原発事故担当相は1日、BSフジの番組で、東京電力福島第1原発から
半径20キロ圏内の警戒区域について「9月に入れば本格的にいろいろな
作業がスタートできる。除染も大規模に始めようと思う」と述べ、9月から
警戒区域内で本格的な除染作業を始める考えを表明した。
細野氏は「除染作業に一発で解決する特効薬はなく、土をはぐとか水で
除染するとか、手間ひまや人海戦術が求められる。あとはどういったペースと
手順でやっていくかだ」と強調。事故収束に向けた政府の新工程表は、本格的
除染をステップ2(今後3~6カ月程度)の期間に始めるとしており、細野氏は
「モニタリングやインフラ調査もしっかり行い、ステップ2が終わった段階で、
(自宅に)帰れる方は帰ってもらう準備を最大限しておく」と述べた。(毎日新聞)