チェギョンは、目が覚めると、自分の目の前にシンの胸があることに驚いた。

確か、ここは病院だったはず、、、、、、、

看護士さんは来ないのかな?、、、、、、もしきたら、、、、、、、///////恥ずかしすぎる・・・・・・

一瞬にしてそんな考えが頭を過ぎった。

しかし、シンはすやすやと寝息を立てている。

チェギョンは、そぉーと、ベッドから抜け出した。

シンは、チェギョンがごそごそしだしたときから気がついてはいたが、寝たふりをして様子を伺っていたのだ。

スリッパを履いて、ドアの所まで行くと、チェギョンは静かに扉を開けた。


「チェ尚宮オンニ、、、、、」
部屋の前には、座ってはいるがきちんと背筋を伸ばしたチェ尚宮がドアを凝視していた。

そして、チェギョンが顔をのぞかせると、すっと立ち上がり、立礼をして傍に寄った。

「妃宮様、お目覚めですか?お加減はいかがでしょうか?」

「うん、おはよう、、、、、大丈夫、、、、、心配かけてごめんなさい、、、、」

「とんでもございません。私の不注意からご懐妊に気づかず、本当に申し訳ありませんでした」

「そんな、、、、、、、、仕方がないよ、私だってわからなかったんだから、、、、、もともと、私生理が不順だし、、、、」

「いいえ、、、、、それでも、閨を共にされていると言う事はいつそんな事があってもおかしくはないのです。もっと、気をつけているべきでした。

でも、本当におめでとうございます。心よりお喜び申し上げます」

「ありがとう、、、、、あの、、、、あのね、、、、、昨日から何も食べていないでしょ、、、、少しお腹が空いたんだけど、、、、、何か食べてもいいのかな?もし、いいなら、何か持ってきて欲しいんだけど、、、、、、」

「はい、、、畏まりました。すぐにご用意いたします、、、、、、それで、、、、殿下はまだお休みですか?」

「うん」
「いいや」
チェギョンの後ろから、チェギョンの声にかぶせるようにシンが返事をした。

「うわっ!吃驚した!」
チェギョンが、驚いた表情をすると
「あっ!!すまない、、、吃驚させるつもりはなかったんだが、、、、、大丈夫か?」
チェギョンの言葉に、今度はシンが慌てだした。

「大丈夫、、、、少し吃驚しただけ、、、、シン君起きてたの?」

「あぁ、、、、トイレにでも行くのかと、遠慮して声をかけなかったんだ。そしたら、お腹が空いたって言うから、、、、
食べられそうなのか?」

「うん、お腹が空きすぎて、気持ち悪いくらいよ」

「では、チェ尚宮、早く用意してやってくれ」

「はい」

チェ尚宮がいなくなると、シンはチェギョンの肩を抱くようにして、部屋の中のソファのところに誘った。

「さぁ、用意ができるまで、ゆっくりしているんだ」

ものの10分も経たないうちに、朝食の準備が整い、小さなダイニングテーブルに二人は向かい合って座った。

「では、いただこう。僕もお腹が空いてきたよ」
消化がよく、それで居て栄養価が高いものが、きれいに並べられ、チェギョンは少しずつ確かめるようにして、食べていった。

「大丈夫か?」
何度も何度もシンが聞いてくる。

「もぉ、そんなに、聞かなくても大丈夫よ。シン君も早く食べて、、、、」
チェギョンは、自分のことを気に掛け、シンの箸があまり進んでいないことを見ていた。

その日の夕方には退院の許可が下り、二人は揃ってコテージへと帰ることができた。

チェギョンには、安定期まで外出禁止が言い渡された。

かなり悲しそうな表情を浮かべたが、シンは見ない振りをした。

かわいそうではあるが、これも、他国でわかった懐妊故だ。

その日から一週間ほどで、宮との協議が進められ、二人はマカオ郊外の広い家に越すことになったのだった。