「『人の上に立つ』ために本当に大切なこと」(著:John Maxwell 訳:弓場隆氏)を読んで | the Mix of Forging and Branding

「『人の上に立つ』ために本当に大切なこと」(著:John Maxwell 訳:弓場隆氏)を読んで

「人の上に立つ」ために本当に大切なこと/ダイヤモンド社

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人の上に立つというシチュエーションは誰にでもあると思う。会社の経営者、飲食店の店長、体育祭の応援団長など人生においていろいろなリーダーが存在する。そのような状況に立たされたとき、そのリーダーの手腕は人格的資質によって決まるというのが本書の大きなストーリーです。どうすべき、どう考えるべきなど細かく書かれており、自分自身がリーダーとなったとき、又はリーダーに適しているのか迷ったときに読んでみるべき本だと感じました。

~本の内容~
本書では優れたリーダーになるための21の人格的資質について丁寧に説明している。著者が外国人であるため、本書のたとえの多くが米国で実績を残した方であったり、翻訳が若干難しかったと予測される部分が多少なりとある。
21の人格的資質には、「カリスマ性」、「コミュニケーション能力」、「洞察力」、「独創性』などあるが特に私自身に響いたのは「勇気」と「ビジョン」である。

「勇気」
本書では勇気は自分の恐れていることをすることであり、恐怖心がないと勇気を持つこともありえないと書かれている。勇気という感情にそれほど考えたことがなかったのでこのように勇気を表す書き方は自分自身には新しかった。「怖いもの知らず」という言葉があるが、そのような人はけして勇気を持っているわけではないと感じ、だいたいの方々は恐怖を感じながら、でも勇気を持って行動しているのだと改めて感じた。より強い恐怖心を経験することで「今まであのようなことがあった」と感じれる。だからといって恐い経験をするわけではないが、安全な道だけでは企業や組織の発展を妨げる場合もあれば、仲間や同僚のモチベーションを低下させる要因になり得る。


「ビジョン」
リーダーに取ってビジョンを持つことは最も重要である。そのことは本書にも記載されており、私自身も同じ考えを持っている。ビジョンこそ、その人のリーダーとしての器を形成するのだと私は感じており、より明確にビジョンを描けることによって目標を達成できることが可能だと思う。例えば、私自身小さい頃はNBAの選手を目指しました。小さいことは自分自身NBAでプレーできると思っていたが、年齢を増すごとにそのようなビジョンが透明になっていき、描けなくなった。おそらく小さい頃の方がNBAへの活路が見えていたが、年を増すごとに現実との差を痛感し、心の中で諦めが生じたのだと思う。そのことからも分かるように人にはできないと思ったことはビジョンにできないし、できると思ったことはビジョンはできるものだと思う。本書ではそのビジョンの重要性を示している。


~著書内で好きなフレーズ~
1. 他人に対してできる最も偉大な善行は、自分は持っている富を分かち合うだけではなく、他人が持っている富を本人に発見させることだ
2. 自分は何に対してなら命をかけられるか
3. 勇気とは、恐怖心を抱いていないということではなく、恐れていることをすることであり、慣れ親しんだ世界を離れて新しい領域へと突き進む力を持つことである
4. 行動計画にはコストとリスクがつき物だが、それは快適な場所に安住することに伴う長期的なコストとリスクに比べれば、はるかに小さい
5. 「人から認められたい」という気持ちを捨てる
6. 「失敗を犯さない人は進歩しない」と主張した。これは真理である。しかし、同じ失敗を繰り返すリーダーもまた進歩しない。