「勝ち続ける経営」(著:原田泳幸氏)を読んで | the Mix of Forging and Branding

「勝ち続ける経営」(著:原田泳幸氏)を読んで

勝ち続ける経営 日本マクドナルド原田泳幸の経営改革論/朝日新聞出版

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7年連続マイナスからV字回復に導いた原田CEOの著書です。

原田CEOの行った経営改革は実にシンプルで合理的だと感じました。
特に「業績がよくなければ何もいえない」という言葉は心を突き刺さるようにストレートで本質をついていると感じました。

~本の内容~
先ずは基本に立ち戻り、“らしさ”を取り戻す改革を行います。
マクドナルドのアイデンティティはいったい何なのか?文化は?強みとは?
その根本的な原点に立ち戻り、社員一同マクドナルドのらしさを再確認させ、追求するようにしています。弱みを改善するのではなく、強みをさらに強化して弱みを感じさせないというのが原田氏の考えです。組織としては年功序列を排除して、実力主義にしております。

次の改革としてはブランディングです。
原田氏の考えるマクドナルドの軸はFriendly、Convenient、Outstanding、Innovativeの4つです。
これら4つの軸のイメージを顧客に感じてもらうように店舗デザイン、展開する製品群、お客様が納得できる価格に応じた価値提供、広告等をしっかりと考え、展開しております。
これらの項目はマーケティングにおいても基本的な4Pであり、特に目新しいことではないことが分かります。但し、それらを追求する力は原田氏だから出来たのではないかと感じました。

著書内で原田氏はこのようなことを書いております。
「経営改革というのは、自分の評判を気にすると、何もできなくなる」
「一時的に悪い評判をもらっても、次の成長をしなければならない」
「経営が厳しいときこそ投資も含めてもっとお金を使おうという議論をしないと、その後の復活はありえない」

経営者というものはときには悪者になり、但し、しっかりと旗ふりをしなければならない。
戦略を明快に伝え、結果を残すことが本当に大切であると改めて感じさせてくれる一冊です。


~著書内で好きなフレーズ~
1. サイエンスとサイコロジー:理屈ばっかではなく、ほとんどの人は実行に専念すべし。
2. リスクを取らないとチャンスは生まれない
3. 問題を起こさない人は仕事をしていない
4. 強さをより伸ばす
5. 基本に立ち戻る