叱ってくれる人が居る


あきれかえってモノも言えない、そんな人もいる


「アイツ」だしと、諦めて笑ってくれる人も居る


人の困り具合もお構いないしに、


自分の相談をし始めるやつもいる


見つけるな否や、遊んでくれというヤツも居る


何一つわかってくれない人も居る



もしかしたら、


遠くで心配してくれている人も、居る






僕は男で、


どうしようもなく不器用な自分も居て


上手くいかな事も、諦めたくない性格



でも、だからなのか、


不安で、心細くて、泣きたくなる夜もある





もう、自分の身体が言うことを利かないまで


僕は歩き続けてきたはずなのに、


まだ何かを信じたい


いまだに、それが無駄だという



ただのわがままで


諦めが付かないのかもしれないが


未来を見据える勇気を持てと言ってくれた人もいる



この先、結果がどうなろうと


僕は、せめて前に進む努力を惜しまない


それが、僕の示せる勇気だと信じているから。


・・・・まいったなぁ・・えらい約束をしたものだ。




僕の人生で一番感動した言葉を言った人は


トルストイでも、ゲーテでもなく


あの人だった




「私が居場所になってあげる」




それは、どこにという場所のことではなく


絆、それを意味するものだと今なら思える


何があろうと揺るがない絆


しかし、それは間違いでぶつかりながら、


紡いでいくのが正しいのだと


最近になって、判った


居場所じゃない、信じあう心だと。







23時43分品川行小田急線


これが最終電車



疲れきって、不動産めぐりのついでにしては遠くに来た


車移動しかしたことのない僕に


新鮮であったとともに、また一人、さよならを告げに来た




Longing-Love.


何度と無く繰り返される旋律と、想い出を呼び起こし


でも、消えていく・・・・・


6年間の・・・それは、きっとどんな想いだったのだろう




駅員さん全員が僕の杖つきフラフラの姿に


戸惑いを隠せなかった。



「最終便、何時になりますかね?最低、都内に入れたら


それでもいいんです。」


3人のうち中堅サンに、初老っぽい駅員さんが、調べるように告げる前に


若い駅員さんが、JRにかけあてくれた。



「いいですか、23:43分東海道ですからね。」



僕は、3人に、ただ、頭をさげ、感謝した



もう右足の感覚が薄れて


左足だけで歩き始めた。


のこり3時間弱




「もしもし・・・」


その電話に彼女は驚いていた。


当然かもしれが、どうしたのか、訳もわからず


日曜の夜、そして、もう後数時間


すべては、考えさせない、説得の時間も与えないための作戦だった


「こんなに遠くまできたよ、大変だね。君の家、遠いよ


海、見たくてがんばったけど、間に合わなかった

それと、感謝しなきゃいけないことがある


いつも笑顔にしてくれた。ありがとう

今度、遠くに行くことなったんだ。もう、「会う」ことできない。


ごめんナ・・・・・・・・・」



「貴方、そんなところで、何してるの?


何を言い始めてるの?急すぎるわよ、こんな電話」



「一度着てみたかった。君の住むその街に。


ただそれだけさ。それと、顔みたくなっただけさ。


だってもう二度と会えないかもしれないしさ」



「そんなバカな話、納得できると思う?」



「今朝、聞いたよね。そっちは晴れてるか?って。


前もって準備してもらうものじゃないし」



「・・・・・・・」




君は僕の生まれ変わりのように、


偏屈でそれで居て、僕が何も言わないでも


判ってくれるような存在だった。


相談だって、もう決めてただ、後ろを押すだけだった


そして、何より、君が知らないフリをしているだけで、情熱家だった。


僕は、もう、何も心配してない。




実は帰りの電車で席を譲ってもらったばかりに、意識もない


ただ、苦しく、本当に体力を使い果たし、新宿駅まで来たときだった


僕の中で、歴史が変わった。嘘でも、そう。それは真実でなくても。





「貴方は、私のすべてだから。消えないで」




午前0時13分

小田急線最終と帰り道の最終が、共に、発車を促していた。




すべてを失った僕にとって、


残った君も、またすべてだって言うことを君はしっていたのだろうか


僕は、彼女はどれくらい知っていたのかわからないけど、


彼女は、僕の何も知らない、だから、と。






僕の運命と言葉のシガラミは、紐解かれた




互いが、欠けることの出来ナイそれであり、


財産でもなければ、それ以外をすべて捨てでも得る存在なんかではない


失くして失って良い物など、何一つ無い


ただ、ココロのなかで、それなくして


自分という存在が自分で無くなると感じた


存在を意義するすべて、だと



大事で、大切にしたいとただ、それだけの願いから出た言葉であっても


僕には、コレまでの呪縛から、何か解き放たれた気がした。


居場所。そんなものなんて、どこにも無く、誰一人絆など紡ぐことなく


ありもしない幻想を追いかけていた。


一人では、どうにも出来ないことをまるで綾取りでもするかのように


僕はバカだった。