宝塚星組「ノバ・ボサ・ノバ」「めぐり会いは再び」を観に行く | 時を呼ぶ声

今月の星組公演は何故か大人気で、チケット屋から倍額の切符を入手しないとS席やA席には座れないような状態なのだけど、B席最後列か立ち見の当日券で入ろうと朝から東京宝塚劇場の前に並んで来た。
 
金曜の午後1時30分からの公演で、午前10時から当日券販売なのだが、係の人によれば午前9時30分にはすでに50人が並んでいる状態でこの時点で立ち見席は必至。午前10時ジャストに並んだ人は立ち見席の確保も危うしというレベルだった。
 
そんな訳で天井桟敷の立ち見席を確保。あと10分遅かったら買えなかった。というか、実は先週に1度購入に失敗しているので、今日は少し早目に現地に着くようにしたのだ。
 
この異常なまでの人気の理由というのが、演目の「ノバ・ボサ・ノバ」にあるらしい。宝塚は1公演でレビューと演劇の2本立てなんだけど、「ノバ・ボサ・ノバ」はレビューの方になる。過去に何度も上演しているのだけど、今回はおよそ10年以上ぶりなのだとか。主演の柚希礼音の初舞台がなんと、その10年以上前の同演目なのだそう。
 
「ノバ・ボサ・ノバ」はタンゴの「ラ・クンパルシータ」とか、ラテンの「ベサメムーチョ」が入ったりして、要所要所で大勢で派手にサンバを踊るという趣向。ストーリーがあるらしいのだけど、話の流れがいまいちよく分からなかった。後でパンフを見て、そういう話なのね、と確認。先に粗筋を覚えておけばよかった。
 
確かに華やかだけど、何でこの演目がここまで動員力あるの?というのを、宝塚ファンという訳ではない自分は知りたいところ。前回の星組のレビュー「花の舞拍子」の方が自分は好きだ。宝塚の和物は客入りが悪いらしいのだけど、これまた何で?と宝塚ファンではない自分は思う訳である。
 
主演が決めのポーズをしても拍手がないなあ、と思っていたら、しばらくタメがあって「ハッ」とか「フッ」とか声を発した後に拍手するのが作法らしい。
 
柚希礼音は歌唱力がなかなかのものであると見た。パンフで見たけど素顔もかっこいい。
 
で、あまり期待していなかった演劇部門の方の「めぐり会いは再び」が意外や面白かった。フランスの大昔の戯曲を下敷きにしてるのだけど、堅苦しさは皆無で、テイストは完全に少女漫画チック。旅芸人たちが冒頭で歌う歌が江利チエミの「ウスクダラ」を彷彿とさせるメロディーで、これで一発でやられてしまった。
 
中身は古典的な入れ替わりの喜劇なんだけど、役者陣の漫画チックな演技で、最後の方は笑いの渦だった。オルゴン伯爵の英真なおきの終わり近くの台詞のくだりがいちばん沸いてた。笑いばかりかというとさにあらず、平井堅の歌なんかがうまい具合に使われていて、ちゃんと恋愛ものにもなっている。
 
ラストの大階段はやっぱり、いつ見てもいい。今回は早起きして並んだ甲斐が十分にあった。