収まりがつかない怒りを覚えたまま、一路自宅に戻った私とあんちゃん。

途中、何度か水とフードをキャリーに入れてみたものの、口にしようとせず、早く部屋に出してあげたい。

私の帰宅を待っていたチビにゃんズにもミルクをあげなくちゃ。

一旦、キャリーをリビングに置いて、あんちゃんが出てくるのを待つことにしました。

我が家に来て2週間。
部屋んぽの範囲も広がってきたチビにゃんズ。

緊張の初対面です。

離れた場所からチビにゃんズを見せてみると、あんちゃんが大きな身体をぎゅうぎゅうに縮こめて、キャリーの奥に逃げようとします。

暫くそっとしておこう。
チビにゃんズをケージに戻して、あんちゃんの水とフードを準備するために、私がちょっと目を離した時。

うるるう〜〜う〜〜
シャーシャーシャーシャー
ガツンガツン

慌ててリビングに戻ると、なんとケージを脱出したチビにゃんズが、あんちゃんのキャリーに近づいているではありませんか!

おおらかで物怖じしない長男ともるが、ひょこひょこと歩いて、キャリーの前で斜めになって威嚇のポーズ。

神経質で慎重なつむぐは、少し離れたところでともるとあんちゃんを観察しています。

小さな先住猫に威嚇されたあんちゃん。
とうとう怒って、先制パンチ!!
ガサッ!

キャリーの中から繰り出された猫パンチは、すんでのところで、ともるを捕まえた私の右手の甲に当たりました。

左手でつむぐを捕まえて、ケージに戻しました。

チビにゃんズは無傷。
ホッとした時に、ジーンと熱くなる甲。
見ると、3cm程の筋から、ポトポト赤いものが滴り落ちてきました。

それから数時間。

一向にキャリーから出ようとしないあんちゃん。
今夜は仕方がない。
私もリビングで寝よう。

チビにゃんズのケージの前に横になって、あんちゃんに話しかけて夜が更けていきました。

見知らぬ大きな女の子との共同生活に、チビにゃんズのストレスも膨らみ始めた3日後。

元の飼い主さん宅から出したケージが届いたのを機に、あんちゃんは寝室で育てることにして、家庭内別居を決めたのでした。