こんばんは!
来てくださってありがとうございます
昨日テレビで、15年間生ものだけしか食べていない人、10年以上果物しか食べていない人
などが出ていました。
途中から少し見たのですが、ここまでしてしまう「食意識」ってやっぱりすごいな~と思いました。
私は管理栄養士なのですが、私も大学に入って勉強するまで「テレビやメディアの食の情報」に振り回されていた1人でした。
みのも〇た的情報が面白くて「●●がいい!」「ダイエットにはこれだ!」みたいなことを言われるとすぐに飛びついていました。
これ今考えると人体実験ですね
TVでしているようなことが学べるのかと思って入った大学は、思っていたのと全く違い、友達も同じようなことを思っていた子も多く、よく「こういうことが知りたいんじゃないのに。つまらない」と言っていたのを覚えています。
大学では、体の構造、代謝の仕組み、食品機能、病理、調理学、食品衛生 等々学びます。
思いっきり化学構造式などが出てきます
(管理栄養士は医師や看護師などと同じ国家資格です。時々栄養管理士などの肩書の方がいますが、そちらは国家資格ではありません。)
ですが、大学で学んだことで、私はテレビの情報にいちいち振り回されなくなったし、その根拠は?これってどういう仕組みで?と考えることができるようになりました。
そして、そんなにいちいちカロリーを気にしたりしなくてもバランスよく適量を食べられるようになりました。
妊娠出産以外では20才の時から体重はほとんど変わっていません。健康診断で生活習慣病のようなことは指摘されたこともありません。
私の意識が変わったのは、栄養学は統計学と確率論である ということに気づいたからです。
食生活は国や時代によって違います。そしてその時々で問題になる体の問題も違います。
だけど、日本は「長寿国」であることは結果としてわかっています。そして、どの時代の食事が食べすぎによる病気が起こり、食べられなかったことによる不足があった なども結果としてわかっています。
科学の進歩により食品の機能などもたくさんわかるようになりました。でもまだまだ分かっていない機能もたくさんあります。元素記号だってまだわかっていないものがたくさんあるのと同じで、医療や栄養の分野に関しても未知数のものがたくさんあります。そして人はそれぞれ遺伝子も違うし、毎日食べているものだって運動量だって体格だって趣味嗜好だって違います。もし仮に一生同じものを食べたとしても結果は人それぞれだと思うし、そんな実験は実際にはできないですよね。
だからこそ、言い切れない部分があります。でも実績からわかっているものもあります。
それが今の時代なのです。
分かるんです。「これさえ食べとけば健康になるよ!!痩せるよ!」って言われたらそこに行きたくなる気持ちも。
でもそんなものは存在しないのです。今地球上に人間に食べられる為に存在している個体はいないのです。牛乳だって人間に飲んでもらうために出してるわけじゃないし、動物だって野菜だって食べてもらおうと思って存在しているわけではないのです。
「これ飲んだら○○になるよ!」
牛肉食べたら牛になっちゃいます?
少し冷静になって、情報に振り回されませんように。
食べる事は生きることです。食べて栄養を摂らないと生きていけません。
1人で生きているような気になっていたとしても、たくさんの命を頂いて生かしてもらっています。
管理栄養士は食の専門家なのに、今現在活躍の場が、子どもと関わるのは中学校まで、そのあとは
病気にならない限りなかなか関わる機会がないのが残念で、今回こんな真面目なことを書かせてもらいました
食べることが悪のような意識を持つのではなく、少しでも美味しく大切にいただけたらいいな と思います
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