この詩は、今年の8月6日原爆記念日に作りました。
遠く離れた広島から、東北へ応援の気持ちを込めて贈ります。

東北に希望溢れる日は必ずやってきます桜



  「被爆都市 ヒロシマ」

ヒロシマは 今年で被爆後66年を迎える
人間にしてみたら 
年金ももらえる高齢者ということになる

よくここまで 生き抜いてこられましたね

あなたは…… 
ヒロシマに原爆が落とされた時 生まれた
言わずと知れた 被爆都市 ヒロシマ

思えば あなたは
抱えきれない悲しみ苦しみを 一挙に背負ように生まれてきた

あなたは どんな覚悟で生まれてきたんですか?

あなたは あのときの広島に生まれることを知っていたんでしょ

それでも 生まれてこようと思ったのですか?
あなたが生まれた瞬間
十万人以上の人々が亡くなったんですよ

あなたは 
何もない焼け野原に 産み落とされたんですよ

生まれてきたことを 後悔しなかったのですか?

もう生きていたくないと 思わなかったのですか?

なんで生きているのか わからなくなったでしょう?

なんで あなたは生まれきたんですか?
あなたが生まれてきた意味は 何ですか?

なんでそうまでして 生まれてこなければならなかったのですか?



被爆都市ヒロシマは ゆっくりと語ってくれた

たとえ 自分が行く先に
こらえきれないほどの悲しみが待っていようが
耐えられないほどの苦しみが待っていようが

生きている限り それをしっかりと心で受け止め
前に進まないといけないんだよ

それが 生きるということだよ

だから
どんなに苦しくても どんなに悲しくても
それをしっかりと腹で受け止め
いつか必ず 希望で 胸をふくらませると念じ
前を向いて 堂々と誇り高く生きていく

私は その象徴として この世に生まれてきたんだよ

私は 被爆都市ヒロシマの雄大さに圧倒された

私は あなたが 何を思い 
どう生きてきたかを 知りたいのです
どうか 私に あなたの心を見せてください

いいよ 私は 
今まで誰にも 心を閉じたことはないからね
いつでも 私の心を見たらいいよ 
どこからでも 私の心を感じたらいいよ

あなたは 何かを探しているんだね
人間にとって 
それはそれは大切なものが 私の心の中にあるんだね

どうぞ 取り出して 持っていっていいんだよ
私は みんなにいつも そう言っているんだよ

だけど 
いつも 一つだけお願いをしてるんだ



それは 私や私を支えてきた
ヒバクシャに起きたできごとを
悲惨な過去 というだけで終わらせないでほしいんだ

必ず 明るい未来につなげてほしい
必ず 希望いっぱいの未来にしてほしいんだ

悲しみを喜びに変えるところに 
私の生きる意味があるんだ

苦しみを喜びに変えるところに 
私が存在する価値があるんだ

最後は 必ず 
溢れんばかりの喜びで 終わらせてほしいんだ

そのとき 私の中から 
希望都市 ヒロシマが生まれるんだよ

そのとき 私は 
笑顔で 穏やかに 一生を終えるつもりなんだ