幻夢コレクション「メアリー・スーを殺して」を読みました。

 

乙一

中田永一

山白朝子

越前魔太郎

 

4人の作家さんによる短編集。解説安達寛高。

と、見せかけて、全部乙一さん1人の手によるもの。

 

面白い企画ですよね!

こんなこと乙一さんくらいにしかできなさそうです。

まぁ名義持ち過ぎー!とは思いますが。

 

今回読んで思ったのは、

乙一と中田永一の作風の違いがあまり出ていなかったし、ホラーテイストは山白朝子に明け渡すとして、乙一名義ではどのような作風で行くのでしょうか?

作品によって泣くほど切なかったり、想像するのも嫌なほど残酷だったり。そういう面は乙一名義ではもう見れないのかな?今まではこの作品はは白と黒どっちだろうみたいな楽しみがあったんですけどね。

(出版年通りに読んでるわけではないのでよく分からないのですが)

今回収録されているのはこれが乙一?って思う感じだったので。

切なさにもグロにも振り切れていないというか。

何なら各作家(各名義)の代表作を集めた短編集にした方が、特徴が色濃く出て良かったんじゃないかなと思った。

色々語りつつも山白朝子作品はまだ一冊も読んでいないのでこれから読み漁ります。

 

 

1、愛すべき猿の日記(乙一)

父が残したインク瓶ひとつが人生を立て直してゆく話。

深いテーマではあるもののちょっと響かなかった。

 

2、山羊座の友人(乙一)

クラスメイト殺人の容疑で追われている友人の逃亡の手助けをする主人公。ミステリ要素あり。

 

3、宗像くんと万年筆事件(中田永一)

これも殺人なしのミステリ。

 

4、メアリー・スーを殺して

物騒なタイトルと思いきや、主人公の成長の物語。

今回中田永一氏の2作品が両方恋愛要素なかったのが意外。

 

5、トランシーバー(山白朝子)

死んだ妻と息子とトランシーバーを通じて交信する。切ない系。

 

6、ある印刷物の行方(山白朝子)

主人公が手伝わされた仕事はとんでもないものの焼却だった。

ここでやっと乙一節が出てきた。

 

7、エヴァ・マリー・クロス(越前魔太郎)

人間楽器の話。

 

6、7はちょっと怖い感じなので好き嫌い分かれそう。

読後感はほとんど悪い(良い意味で)。

あとがきがあると尚よかった。

私の感想としては、アンソロジーにするならもっと良さが出た作品あるでしょっていうのが本音ですが、皆さんの評価は高いです。