新たな外来生物 与那国島に侵入の可能性有り
今年、2008年は国際カエル年。
国際自然保護連盟(IUCN)と世界動物園水族館協会(WAZA)が中心となって、
危機的状況にある両生類への理解と認識を高めるためのキャンペーンを世界的に行っています。
http://www.iucn.jp/news/080117.html

そんな年に、与那国島ではカエルにまつわる心配事が発生しました。
在来のカエル類等に影響を及ぼす恐れがあるとして「特定外来生物」に指定された「シロアゴガエル」の鳴き声が、満田原の水田地帯で確認されたのです。
沖縄島には1964年に侵入したとされ、現在では周辺諸島にまで蔓延。
近年になって宮古島に侵入、ここ3~4年のうちに周辺の島々にまで侵入、定着、蔓延。
2007年夏には石垣島の空港周辺で発見され、早急に駆除に取り組みはじめたものの、すでに多数が生息、繁殖していることが判明し、駆除は難航しています。
樹上性で食虫性が強く、定着した場合には、在来の昆虫類をはじめ、無脊椎動物の多くに打撃が及ぶ事が懸念されます。
5月26~28日の間に、鳴き声が聞かれたのが最初の情報です。
まだ目撃例はなく、最近の調査では鳴き声も確認されていませんが、繁殖力が強く、一度定着してしまうと手がつけられなくなる恐れがあるので、予断を許さない状況です。
与那国島に生息する唯一のカエル類、サキシマヌマガエル(この種も大正期に持ち込まれた国内外来生物ですが・・・)、はゲコゲコゲコ・・・と合唱性があるに対し、シロアゴガエルはギィー、グィッ、などと単発的に鳴きます。
以下のページで鳴き声が聞けるので、もし聞いた人は、すぐにアヤミハビル館に連絡してください。
http://kyushu.env.go.jp/naha/wildlife/mat/m_2_2.html
満田原の水田地帯を望む。7/13
左(北側)の久部良岳のふもとを通る農道の法面から鳴き声は確認されました。
農道に接する樹林には多くの与那国島固有種、固有亜種の昆虫が生息しています。
シロアゴガエルが侵入すれば、彼らは格好の餌となってしまいます。
昨日は日中、環境省石垣自然保護管事務所のKさんと、卵や幼生の調査を行いました。
干ばつ気味の与那国島。水の溜まっている場所は少なくなっています。
シロアゴガエルの卵は、クリーム状の泡に包まれた泡巣と呼ばれるもの。
水辺の植物上やコンクリートの壁面に産み付けられ、乾燥にも耐えることができます。
結局、少数のサキシマヌマガエルの幼生と陸に上がって間もない幼い生態を少数発見したのみで終わりました。
夜は鳴き声を中心に調査を行います。
晴天続きではカエルは余り鳴きませんが、そんな時でもシロアゴガエルは鳴くようです。

