
時代の流れでしょうか。
GMから富士重工(スバル)の株を取得したトヨタ。今は実はトヨタにスポーツカーというジャンルの車は存在してません。で、なんとスバルの水平対向エンジンを積んだスポーツカーとやらを作るとな。
考えてみたら、いすゞも日野もダイハツもスバルもトヨタの傘下。日産、三菱、ホンダ以外の、つまり現在は乗用車を作っていないメーカーは全部トヨタ傘下。いいんでしょうかね、そういうことで。
でも水平対向がトヨタに載るのはなんかなあ。スバル車は載ったことないけど、それでもどうも腑に落ちない。名誉ある中島飛行機よ、それでいいのか。
そう、スバルつまり富士重工業は、もともとは中島飛行機という名門飛行機会社で、太平洋戦争中もたくさの軍用機を作ってました。戦後に日本はGHQの方針で軍需産業を持つことが許されなかったので、いくつもの会社に分割されて、そのうち一つが富士重工に、それともう一つがプリンス自動車(その後は日産に吸収)になって、車を作ってます。水平対向エンジンは、やっぱり航空機のエンジン作っていたからこその技術ですよね。まあそれを言えば三菱だって作れたんでしょうけど。ていうか、ポルシェもそうか・・・あれ?まあいいや。
中島飛行機の飛行機は、みんなスタイルが美しくて好きだったけど、極めつけはやっぱり月光だなあ。流麗なスタイル、夜間戦闘機という幻想的な響き、そして月光というロマンチックな名前。
中島飛行機は、終戦間際に「橘花」というジェットエンジンの攻撃機を作ってます。一般的には特攻専用機と思われてますが、ちゃんとした攻撃機です。まあ実際は試作で終わったので実戦参加はしてませんが。
で、アメリカのスミソニアン博物館にはコイツが保存されていますが、展示された当時は「JAP!Suicidalplane(糞日本人の自殺飛行機)」という説明き・・・。いいけどね、なんにも美化もしないけど、でもみんな必死だったんだ。愚かだったかもしれないけど、必死だったんだ。罵倒されても仕方ないけど、必死だったんだ。自分達の設計した飛行機が特攻機となって飛んで行くのを、皆うな垂れながら見ていたんだ。
たとえ戦後間もなくであったとしても、博物館に展示するものにそんなこと書く人は嫌いです。