
昨日電車に乗っていたら、詰襟の制服をきた中学生が「深夜特急」を読みふけっていましたよ。
なつかしいね、深夜特急。
少年よ、君は旅が好きか。
昔なんかのコラムで、こんなことを誰かが言っていた。
「可愛い子には旅をさせてはいけない。旅は楽しいから、そんな経験を沢山させると退屈な日常生活を我慢できない子に育つ」。
一理あるね。
確かに間違ってはいない。だがしかし、正しくはない。
少年よ、君は旅が好きか。
君は何が欲しい。
自分探しの結末か、安易な感動か。
それでいい。
何時か、くだらない旅をやめたくなるまで。
少年よ、倒れるまで自問しろ。
君は大丈夫だ。
少年よ。
答えは、そう、風の中に舞っている。
少年よ。
胃が枯れるほど吐くまで悩め。
血が出るまで頭を壁に打ちつけろ。
君は大丈夫だ。
きっといつか、その答えは君の足元に降りてくる。
体は斜めでもいい、心が歪んでいてもいい。
しかし目は真っ直ぐに。
力およばずして倒れることは辞さなくとも、力尽くさずにくじけることを拒否しろ。
反省はあれど、後悔などするな。時間の無駄だ。
少年よ。
答えは、そう、風の中に舞っている。
答えを求め続ければそれでいい。
それが答えだ。
たとえそれが諦めだとしても、真っ直ぐに諦めろ。
間違えていてもいい、それが君にとって正しければ。
友よ。
列車が出る。
乗るのか?