えー・・・4回目です。

まあいろいろ調べてみたものの、基本的には第3回で出した、総務省あたりの「電波の医用機器等への影響に関する調査結果」が全ての基礎情報になっているので、さして目新しい情報はありません。諸団体が作っている独自のガイドラインとしては、電波環境協議会(旧不要電波問題対策協議会)のものや、日本医用機器工業会とペースメーカ協議会が共同でリリースしているものなどがありますが、基本的にどれも一緒です。
ここで追記しておくとすると、携帯電話以外の携帯端末として昔からある「小型無線(トランシーバーなども)」の方が危険、ということでしょうか。携帯電話は、距離等の条件付でペースメーカー利用者も使用して問題なしとなっていますが、小型無線は出力が大きいので「不可」とのことです。
人によってはトランシーバーは結構使う機会があると思うので、気をつけましょう・・・というところでしょうか。

さて、前回は携帯電話キャリア(ドコモとかauとか)のペースメーカーに関わるサイト上でのアナウンス状況を調べましたが、追加で携帯電話メーカーについても確認をしてみました。見落としなどもありえますが、ざっと概要は以下のとおりです。

【調べたメーカー】
 NEC、東芝、サンヨー、シャープ、三菱電機、ソニーエリクソン、カシオ、京セラ

【何らかのアナウンスがあったメーカー】
 なし

・・・ということでした。キャリアと鉄道会社にお任せということでしょうか。ちなみにSARについてのアナウンスは、東芝と三菱電機のホームページにありました。

SARというのは、人体側頭部に吸収される電波の平均エネルギー量を表す比吸収率(SAR:Specific Absorption Rate)のことで、人体頭部のそばで使用する携帯電話機などの無線機器から送出される電波が人間の健康に影響を及ぼさないようにするための科学的根拠となっています。これが2W/kgの許容値を超えないことが基準です。
この許容値は、使用者の年齢や身体の大きさに関係なく十分な安全率を含んでいて、世界保健機関(WHO)と協力関係にある国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が示した国際的なガイドラインと同じものとなっています。日本では総務省が音頭取りのようです。


閑話休題
そういえば、1997年にアメリカだかイギリスだかでも似たような調査が行なわれているのですが(調査の緻密さでは、日本のものの方がかなり信頼できそうな気がします)、海外のメーカーはどうなんでしょうね。
とりあえずモトローラジャパンとノキアジャパンのサイトを見ましたが、特になにもアナウンスはありませんね。まあ、そういえばボーダフォンも海外の会社か。
あと、日本だと総務省あたりがこの手の話の音頭取りになってますが、海外の公的機関はどういう対応なんでしょうかね。例えば、アメリカあたりだと食品医薬品局(FDA)なんかが担当になりそうですけど。そのうち読んでみましょう(当然英文なので、ちっと面倒ですが)。

そうそう、鉄道会社はどんなアナウンスしているんでしょう。社内アナウンスも鉄道会社ごとに多少違うし、興味のあるところです。今日は時間がないのでまた後日。


ということで、大体様子はわかってきましたので、年明けは具体的に携帯電話キャリア、携帯電話メーカー、鉄道会社、この3つに問い合わせをしてみようと思います。

ではでは。