このシーズンで打ち切りになってしまった「インスティンクト」。シーズン1が13話だったのに対してこちらは11話。

 

チームワークや話の構成に関しては大幅に改善されて、テンポもよく面白くなってるな、という印象を全般的に持ちました。リジー・ニーダム刑事のキャラクターも確立されて不用意な攻撃性が陰をひそめたのがよかったなと思います。

 

ディランについては、行動分析の専門性がどこまで生かされていたか、はよくわからない部分もありますが、性格的な特徴と能力のマッチングに少し苦労した印象。でも彼の存在がチームに活気を与えたことは伝わったかなと思います。

 

今シーズンは「眠り姫事件」というのが全体をつなげるアークとして機能しているのが特徴で、ディランは日常で起きる事件とこの連続殺人の間を行ったり来たり。ネブラスカからやってきたライアン・ストック刑事と時々コンビを組んだり。

 

ディランの行動でいうと、大学教授と事件捜査は従来通りですが、作家としての面は控えるようにしたらしく、ウーピー・ゴールドバーグのジョーン編集長はお役御免に。アンディと養子をとることに決めて、それに関するストーリーは共感できます。

 

上司であり親友のジャズミン警部については、婚約を破棄したり、リジーを夜な夜なパーティーに誘ったり、市長からの圧力に屈して現場に当たったり、あまり理想の上司とは言えない人のようです。

 

どうも最終話までシリーズ継続の可否がわからなかったらしく、ジュリアンの仕事の秘密と、かつての宿敵の再登場など、スパイの世界について少し伏線をひっぱりつつ、消化不良な印象を残して終わりました。ディランとリジーの二人がお互いの理解を深め成長した、という流れにはなったようですが。