面通しの人違いだけで逮捕されてしまう、恐ろしい事態が現実に起きていた、という話。追い込まれていく平凡な男の心理を真綿で首を締めるように描いてゆきます。ただ一人の味方と思っていた妻まで…。
当時の警察なんてこんなものなんでしょうか。ずさんというか、狡猾というか。そして裁判もストーリー的にはキレがない。実話通りに作ったからでしょうか。
ヘンリー・フォンダが話の中で38歳、と申告しているんですが、実際は公開の時点で49歳くらい。さすがに「うそつけ!」といいたくなりました。もっと言うべきときに反論すればいいのに警官の言いなりになるから、蟻地獄のように落ちてゆく恐ろしさはリアルでした。
