スティーヴン・セガールとある意味では似たところにいるリアム・ニーソン。元警官で公共的な性格の仕事をしていて、そこに脅迫が訪れる、というのはもはや定番になっている感じがあります。

今回は航空保安官ビル。携帯というかメッセンジャーソフトに脅迫犯から連絡が。お金を振り込まないと20分に一人ずつ、乗客を殺すと。目立たずにどうやって殺すのかな、というのが興味の一つ。

結果的にはビルがやむを得ず殺したり、毒殺されたり。20分で正確に刻んでこれを起こすのは神業に近いと思いますが、まあ見ている間にはそういう疑いは持ちませんよね。

子どもを幼くして白血病で亡くしたり、そのあとアル中になって職を追われたり離婚したり、再就職したりした背景のあるビル。仕事中にもトイレでタバコを吸ったり、酒に手を出しかけたり。そういうキャラクターなので、お偉方への釈明とか、乗客への説明とかが不十分で、みんなのフラストレーションが高まっていく。それは見ている側のフラストレーションにもなるわけで、少しすっきりしない展開かもしれません。

で、ある時から演説をして、急にみんな静かになって言うことを聞き始めたりするのは、ちょっと都合がよすぎるかなと。ただ、冒頭から登場する女の子との交流や、隣の席になったジェン(ジュリアン・ムーア)との信頼関係などは、なかなかよかったかなと。副操縦士とCAの色恋沙汰は、いま一つよくわからず、ラストで仲良くしてるのもあんまり効いてこなかったです。

キャストでは、最近テレビシリーズでおなじみの顔がいくつか見られてちょっとうれしいやつ。「NCIS:LA」のアナ・コルチェック役バー・ペイリーや「HOMELAND」で大統領首席補佐官デイヴィッドをやったライナス・ローチや「24レガシー」の主役をやったコーリー・ホーキンズとか、「バッド・バディ」でクレイジーなマフィアをやったアンソン・マウントとか。