ビューティー・コンテストに参加するFBI捜査官、という魅力ある設定。
冒頭で登場するサンドラ・ブロック演じるグレイシーの、身だしなみにこだわらないブサイクさから、後半ビューティー・コンテストで勝ち上がっていく姿のギャップで見せてゆく、というのはなかなかうまくやったな、と思います。それでも、序盤から彼女はかなりかわいいんですけど、それを演技で極力ブサイクに見せる、という努力はかなりのもので、途中けっこう爆笑しました。
連続爆弾魔が次の予告を送ってきた、ということでビューティー・コンテストがターゲットだとみんなが推理。そこで潜入捜査だ、ということになるんですが前の事件でドジをふんだグレイシーは、捜査を外されそうになるところ、潜入捜査官という位置づけで残してもらえると。なんか罰ゲームか、みたいなノリで彼女が変身してゆきます。
協力するサポート役のビクターにマイケル・ケイン、ちょっと翻訳の言葉づかいが女言葉で、今見るとどうなんだろう、という感覚もありますが。これは現代版の「ピグマリオン」であると同時に、差別の物語でもあって、ミスコンそのものの意義にも一石を投じているんですね。
で、結局爆弾魔は別件でつかまって、捜査は引き上げよう、とボスが言うんですが、グレイシーは独特の勘で事件は終わっていないと。結果、今回限りでクビになった主催者がコピーキャットで王冠に爆薬を仕掛けていたことがわかり、一件落着。
途中で、反目し合っていたコンテスト参加者たちの熱い友情物語もあり、グレイシーとマシューズのロマンスもあり、すべてめでたく終わる、いい話でした。
