なんとなくCSで放送していたのをチラ見してから録画して見ました。

手法的には「パラノーマル・アクテビティー」や「cloverfield」の路線で、限定的な視点をうまく生かして物語のドライブ感を出しています。客観視点のカメラというものがなく、パソコン画面か、ネット動画やニュースの映像でつづっていくという形で、なんで登場人物がそんなに記録にこだわるのか、という疑問さえ持たなければ、そんなに破綻はない感じです。

母をがんで亡くして父と娘だけの家庭。娘がある日突然連絡がとれなくなり、父親はあちこち連絡をとって情報を得ようとするうちに、実は娘のことを何も知らなかったのだ、と思い知らされるようになる。

担当の女性警察官といろいろと手がかりを探すけれども、犯人とおぼしき男が殺したと自白して自殺。これで一件落着か、と思われたのですが父親は諦めがつかない。そのうちに細かい矛盾に気づき、娘の告別式での大逆転劇。

父親のキャラクターがなんとも血の気が多くて娘を縛りつけたがって、これじゃあ娘にそっぽ向かれるのも無理ないなぁ、とか、妻の死を乗り越える過程で娘がネグレクトされる、というところも含めて、家族の心理をうまく使っているなと思いました。でも、ぐれる一方だったように見えた娘も、ハッパをやっていたことを除けば、やはり心根の優しい娘なんだとわかって、まあオッケーかなと。