The Altzheimer Caseに続いての第2作。

 

前作で新人のぽっちゃりしたおぼっちゃんに見えたフレディはそれなりに経験を積んだ兄貴分になり、先輩のフィンケは実力のある、しかし組織人としてよりは切れ者の刑事として貫祿がついてきたところ。新人捜査官も配属されたり、チームの女性捜査官リンダは、なんとなくフィンケに気がある風。

 

そんなアントワープの町で、アルバニア人が殺された。どうやら処刑スタイルらしい。アルバニア・マフィアの内部抗争か?警察では殺人課と組織犯罪課の間で微妙な力の駆け引きが。そして、前回いろいろと足を引っ張った警部デ・カイザーと検察官ブラッケもからんでいる様子。

 

アルバニアで知らせを聞いた、殺された男の息子ナジムは、父の仇をとりにアメリカに。そこで派手な銃撃戦。犯人と目されるガバ一族の手下クラスをやっつけるが、父の下手人とおぼしき息子ピエターは取り逃がしてしまう。そのあとは、警察も追っかけるが一進一退。そして組織犯罪課が、大規模な武器取引の摘発が控えているから派手に動くのは待てと。ピエターが逃げようという段取りを襲おうとするナジム、そこを取り押さえようとしたリンダがピエターに殺されてしまう。荒れるフィンケ。

 

リンダの残した手がかりから、カイザーとブラッケの怪しい動きも見えてきた。タイトルにもなっているDossier K.は、かつてナジムが警察に逮捕されたが、起訴されなかったナゾの事件のファイル名「書類K」ということ。一方ナジムはピエターを殺したときにもらした、父が裏切り者だ、という一言が頭に残って離れない。どうやら、父は警察と通じてマフィアの内情を密告していたようなのだ。自分の復讐は正しかったのかなやむナジム。

 

最後はアルバニアの田舎で大捕り物。ナジムを唆した組織のボスを逮捕して証言させたいフィンケと殺したいナジム。結局ナジムはボスを撃ち、フィンケに射殺される。

 

リンダの葬儀の場で、組織犯罪を泳がせたことで被害を広げたブラッケに辞任を迫るフィンケ。多民族社会の裏と、警察組織の腐敗ぶりを匂わせる現代的な話でした。

 

で、これの次の作品が「アンノウン・ボディーズ」で、フィンケとフレディの対立につながっていくというわけですね。