見終わって、ああ終わったな、という感慨は覚えるのだけど、物語的にはパターンをなぞって終わったなぁ、という印象を受けました。

前2作もそこそこアクションがあって、ちょっとした引きがあって終わっているので、多かれ少なかれ、似たことをなぞって起伏がある、という感じなので、そのバリエーションがどうか、というところなんでしょうね。

今回は、ローハン王セオデンと娘のエオウィンの関係性が、後半の戦いで男には倒せない敵をエオウィンが倒す、という形で一つクライマックスを作ったのと、ゴンドールの摂政とその次男の関係性が目を引きましたかね。

フロドとサムの仲を割こうとするゴラムの策略、分かりやすすぎてだまされるフロドもフロドだし、ちゃんと説明できないサムもおかしいし、怪しいと思ったら結局怪しかったゴラム、結果的に最後は彼が堕ちてくれたおかげで指輪も始末できた、ということでガンダルフが言っていた役割とはそういうことなのか、とも思うけれども、ちょっと救いがない感じもしますよね。もともとフロドが彼を裏切ったのでゴラムの邪心が復活したようなもので、そこに対する責任はとっていないし。

ラストでフロドが去らなきゃいけない理由、あんまりよくわからなかったです。原作がそうだからそうなのかもしれないですが。

ピピンとメリーの関係とか、それぞれのキャラクターの役割を描き分けようとするからなんでしょうが、結果的にとにかく長くなってますね。