「バックドラフト」の続編が作られてたなんて全然知らなかったんですが、レンタルと店頭で見つけたので借りてみました。
まず前作で死んだスティーヴン(カート・ラッセル)の息子ショーンが消防士でなく、火災調査員としてなかなか才能があるらしい。だけど一匹狼で仕事をして、舌禍事件を起こしやすい性格だ、というのがわかり、そして前作で生き残ったブライアンが出世してシカゴの消防署の署長になっていると。だけど家族の関係はぎくしゃくしている。
折しも、新しい放火事件が起きて、ハロウィンでお菓子をねだりに来たこども5人が巻き添えになる。調べてみるとただの事故ではなさそうだと。ショーンは新しく配属されてきた若手の元消防士レニングと組んで真相を探り出そうとすると。
ただ、ここからは燃えた建物のオーナーが行方不明で、ミサイルを作る会社を持っていて、そのミサイルが盗まれて、とどんどん火事と関係ない方向に向かっていくのと、放火犯は次々に消耗品のように死んでいって、刑務所にいるロナルド(前作でも出たドナルド・サザーランド)のヒントをもらってミサイルのありかを聞き出そうとする、という無茶な操作方法で解決するという。
結局、ミサイルをどうしたかったのか、真相に迫ったショーンを消そうとしたにしては仕事が雑な連中だったり、途中で叔父さんのブライアンは巻き添えを食って死んだり、ショーンには唐突に地質学者の彼女ができて解決の糸口をつかんだりと、なかなかのミラクルな展開をみせます。
結局相棒との関係はファーストネームを覚える程度には深まったけど、彼女が異動してきた理由やこの仕事をやっていけるのか、みたいな部分は深まらないままだったな、と思います。
元々、前作でデ・ニーロが演じたリムゲールの仕事が意外に面白そうだったのでそこを膨らませた、というのと、ショーンが自分の父親が死んでおじのブライアンが生き残った理由をちゃんと知らされなくてすねてる、というのをどう解決するか、みたいな話にしたかったんでしょうかね。前作を監督したロン・ハワードもプロデュースでは参加しているので、ロナルドの狂気などは相変わらず見応えがありましたが。
主演のショーン役ジョー・アンダーソンは、「トワイライト」シリーズで売れた人なんでしょうか。他にはアル・パチーノが出た「ハングマン」で犯人役をやったのしか見ていないですが、ちょっと全体を引っ張っていくには弱かったかな、と。キャスト全般、弱かったかなと。
エンドクレジットを見ていると、制作スタッフにルーマニア系の名前がすごく多かったのが印象に残りました。
