前作で裏切った末に仕返しをされたレスターの息子が犯人となって、ブレスリンたちに罠をしかける、という筋立てなのですが…。
冒頭は中国の大企業のお嬢さんダヤがさびれた町の建物を2軒買います、という商談から始まります。このダヤの父親チャンが、前作のハイテク監獄開発に関わった悪玉。で、帰り道で、ダヤがさらわれます。ボディガードのヤンは一人だけ生き残り、警察で取り調べを受けている。彼の胸ポケットにはブレスリン向けのメッセージが残されていた。
一方、ある企業にチャンの手がかりを探して潜入したブレスリンはシェン・ローという若者と鉢合わせ。どうやら共通の関心事はチャンの企業の秘密。ローは元々チャンのボディーガードだったが、ダヤとの交際を許されずにクビになった過去が。
そして、ブレスリンとロー、ヤンが一同に会して事件を分析、レスターからの身代金脅迫ビデオも届き、所在をラトビアと突き止める。
でかけようとしたその時に、ブレスリンの彼女アビゲイルがさらわれる。彼女もレスターの元に。父親の死について責任を追求し、ブレスリンをおびき寄せるワナに使おうという魂胆。
で、作戦は単純で、地上と下水道に分かれて攻略しようと。地上にはローとヤン、途中でダヤを早く助けたいヤンが暴走、地雷攻撃にあってつかまってしまいます。レスターはすべてお見通しで待ち構えていた。
下水道の地下トンネルを入ったブレスリンにビデオ通話が、そこでレスターはアビゲイルを殺し、ブレスリンは半狂乱に。下水道で待ち構えていた刺客を返り討ちにして、あとは次々に敵をなぎ倒す。
つかまったローは、拘束を解いて火事を起こし、まんまと脱獄、ダヤも助け出したところにそこへデローサが駆けつけ、看守たちを始末してくれる。
ローのカンフー技、デローサのプロレス、そして、最後はブレスリンがレスターとの撃ち合いから肉弾戦、そしてアビゲイルの仇を取ってナイフで喉を掻っ切って終了。
帰国したダヤは、裏で汚い仕事をしていた父親の保護を拒絶し、ローと立ち去る。
エンドクレジットで、なぜか途中でフェードアウトしたヤンが下水道から一人脱出するところを見せてます。何か次への伏線のつもりでしょうか。
特典のインタビューとかを見ると、監督のジョン・ハーツフェルドはスタローンとの仕事歴が長く、「コブラ」を監督してますね。いろいろと柔軟にやってくれる監督らしく、現場は楽しく進んだようです。
ロー役のマックス・チャンは香港映画で活躍中のカンフー俳優。カンフーのできる藤原竜也という感じですね。
ストーリーとしては、ダヤがただ助けられるまで待ってるだけの受け身なキャラクターで、それはアビゲイルにも言えるというか、このあたりの薄味ぶり、レスターの動機の単純さ、おびき出した割に罠に工夫がなくて、カンタンに突破されすぎ問題、などいろいろ不満点はありました。
ロケ地は実際の監獄で「ショーシャンクの空に」でも外観だけ使われたことがあるそうです。前作であれだけハイテク監獄を使っておいて、今回ローテクなのが少し拍子抜け。あと、映像が暗すぎて、色彩感にも乏しいので、見る喜びがちょっと少なめ。
もう監獄はたくさんだ、とブレスリンも言っていたようですが、続けるつもりあるんでしょうか。
