ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズのコンビで人気を誇ったシリーズのリブート。オリジナルキャストがいない、ということでどうなるのかな、と思いましたが、案外違和感のない、さわやかな一本になりました。
メインキャストは、幼いころに両親がMIBに記憶を消された経験をもつ少女モリー。彼女は以来MIBの一員になりたくて個人的に調査を続け、ついには組織のビルにもぐり込むことに成功。そしてエージェントOに気に入られて見習いエージェントMに。そしてOの指示でロンドン派遣。
折しもロンドンでは一つの任務が遂行中。エージェントHと共にヴァンガスの護衛を任されたM。ところがヴァンガスが二人組のエイリアンに毒を盛られ、車を爆破されて殺されてしまう。瀕死のヴァンガスからHは人が変わってしまったから、と不思議な石を託された。
その石は実は強力な兵器だった。二人はこれをねらうエイリアンに追われ、ついには奪われてしまう。行き先はHの元恋人の武器商人の宇宙人リザ。彼女の家に侵入するが力で圧倒され、万事休すか、と思ったとき、意外な展開。リザの用心棒はモリーが幼いころに逃がしてやったエイリアンだった。
島を出ようとしたとき、また二人組のエイリアンが襲うがそこにロンドンのトップ、ハイTが助けに駆けつける。
めでたしめでたしかと思われたその時、実はすべてハイTの策略だったとわかる。HもかつてTとコンビを組んで活躍したと思われていたが実はハイヴに身体を乗っ取られたTにずっと騙されていたのだ。パリのエッフェル塔にポータルを開きハイヴを招き入れようとするTを最後は倒し、Mはめでたく見習いを卒業。Hはイギリス支部長の見習いとなる。
ちょっと久しぶりだったのでこのシリーズの設定を細かくは覚えていなかったのですが、人の記憶を消す装置だけは強力なギミックですね。もうこの世界では普通に人と宇宙人が共存している社会に進化している、というところ、「エイリアン・ネイション」にも通じるものを感じました。また、途中で小人の宇宙人の生き残りポーンが出てきて大事な役どころを演じるのが、少し「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」味を感じさせます。
Mを演じるテッサ・トンプソン、ちょっと顔だちは地味ですが親しみの持てる丸い鼻、無理やりな会話で危機を脱するなど、頑張っていました。「アナイアレイション」「マイティー・ソー」シリーズなどでも活躍してるんですね。リザ役のレベッカ・ファーガソンは「ミッション・インポッシブル」シリーズの他「スノーマン」で殺されちゃう捜査官をやっていました。途中までHを疑うエージェントCはレイフ・スポール、ティム・ロスを薄味にしたような感じですが、「ホット・ファズ」「プロメテウス」などにも出ています。