キアヌ・リーヴス主演のSFだけどアクションじゃないのって、なんか新鮮ですね。

人間の意識をアンドロイドに委嘱する研究を続けているビル。だがあと一歩というところで失敗してプロジェクトは資金打ち切りの危機。

そんなときに、家族でボート旅行に出かけようとしていると、車が事故に遭い、妻と子ども3人が死亡。絶望のどん底に落ちたとき、悪魔的な閃きで、彼らのクローン作ることを思いつく。

同僚エドの協力でクローン作成には成功するものの試験体が3体しか手に入らず、くじ引きで末っ子のゾーイだけあきらめることに。整合性をとるために家族の記憶を編集して末っ子を消去。

クローン家族が意識を取りもどして、一度は幸せな日常が戻ってきたかに見えたが、実は会社も彼らの動向を把握していて、恐ろしい軍用技術として利用としていた…。

事故に遭うまでのプロットが荒っぽかったり、クローン技術が順調に行き過ぎて不自然だったりと、雑なところはたくさんあるのですが、前半のアンドロイドが後半活躍したり(アクションはいまいちだけど)、「ペット・セメタリー」的なバッドエンドではなく、けっこう楽しめました。

謎解きとかのひねりはそんなにないし、記憶を編集された家族の欠落感とその空白を埋める心理描写などはもっとやってもよかったんじゃないかと思ったり、生き返らされたクローンを主人公にして真相を知るような、「アンノウン」みたいな作り方もあったんじゃないかな、と思ったりしました。