SPYがあまりに面白かったのでポール・フェイグの監督作品をいくつか見てるのですが「デンジャラス・バディ」がやや類型的に見えたのに比べると、キャストがみんな生き生きしていて楽しめました。
アニーはそこそこの美女だけど男運にも仕事運にも恵まれない。ケーキ屋さんを立ち上げたけど、不況で潰れ、共同経営者の彼氏にも振られてしまった。
ずっとつきあってきた親友のリリアンはなんと結婚することに。そこで結婚式のメイン介添人としていろんなコーディネートを頼まれる。ところが結婚相手の職場の上司の奥さんヘレンがなんでも上流階級の財力と押しの強さで一つ上手のアイデアを出してくる。花嫁の介添人何人かと打ち合わせをしても、金欠で庶民的な育ちのアニーはことあるごとに浮いてしまう。
そんなある日、危険運転で捕まった相手のパトロール警官ローズとケーキ屋の過去を話したことからいい雰囲気に。一度はベッドを共にするけれど、パニックして飛び出してしまう。
独身最後のパーティーでも、最初は自分が出したアイデアをことごとくヘレンにパクられたアニーはついにブチ切れ、リリアンとも大喧嘩、結婚式にもくるなと言われてしまう。
ところが結婚式直前になって、ヘレンが血相変えてやってくる。式当日にリリアンが失踪してしまったらしい。慌ててローズの力を借りて居場所を捜し当てるとアパートに引きこもっていた。アニーの説得で結婚式は無事に行われ、ヘレンとも仲直り。ローズともうまくいきそうなところでエンド。
ヘレンという、あとから現れて親友をかっさらっていく存在に対する嫉妬や焦りから平常心を失っていくアニーの気持ちはとてもよくわかり、ことあるごとに虚勢を張るヘレンの意外な素顔も後半明らかになることで気持ちよい解決が見られたんじゃないかと思います。
途中でローズの気を引くためにいろんな無謀運転を繰り返すところとか、すごくおかしいと思いました。
結婚式の余興でまさかの本物のウィルソン・フィリップスが見られて久々にHold Onを聞けたのもお得感がありました。
主役はクリステン・ウィグ。サタデー・ナイト・ライブを中心に活躍を始めたコメディエンヌで、脚本にも参加しています。他に「LIFE」「ゴーストバスターズ」「俺たちダンクシューター」などで大活躍しています。「SPY」のメリッサ・マッカーシーもすばらしい。