これはものすごいB級を期待していたら全然違う、ロマンティック・コメディーの佳作でした。

ある日目覚めたらフリオは知らない女の子の家に。外を眺めると空にはUFO。町の人はみんな軍に連れて行かれたと言う。女の子の名前はフリア。で、フリアに気があるのが見え見えのアンヘルというメガネのオタッキーな隣人。

やがてフリアの恋人とおぼしきカルロスもやってきて、このなかの誰かは宇宙人なのでは?という議論に。交代で見張りをしているうちに、フリオはフリアと恋に。邪魔なアンヘル、カルロスを口八丁手八丁でやっかい払いするけれど…。

ちょっとした言葉の雪だるまから事態が収拾のつかない方向に向かってしまう、本人たちにとっては真剣だけれどもはたから見るとおかしい呼吸がなかなかツボです。冒頭の設定から、ほとんど何もわからずにエンディングを迎えるのですが、でもどこかさわやかですがすがしい、そんな一本です。

結局のところ、この宇宙船ってなんだったんでしょうか。それすらわからずじまい。