前作が原作ありのダークミステリーだったのですが、今回はリュック・ベッソンのオリジナル脚本。前作で相棒役を努めたヴァンサン・カッセルは今回は登場せず、でも構図としては似た形で別な若者刑事を登場させています。
今回は舞台が修道院。なのでより「薔薇の名前」に近づいたというかなんというか。冒頭で若い修道士が13番の部屋で十字架を壁に打ちつけるとそこから血が。なんの祟りかと思ったら、実際にそこに人が埋められてたと。
どうも他にも次々に惨殺されている人がいて、カルト教団が関係しているらしい、と思ったら背後には元ドイツ軍人だった大臣(クリストファー・リー)もからんでいるらしい、とどんどんネタばらしをしながら、元の修道院全体が陰謀に加担していたのだとわかります。それなら、そもそも最初の死体を通報しなきゃいいのに、と思ったりしましたが…。
で、黙示録にある封印を次々に解くと最後の審判が下るのだと。その儀式がどこで行われるか、それは鐘が一度もなったことのない鐘楼の地下だ、と気づいて二人で潜る。なんで仲間を連れて行かないのかはわかりませんが圧倒的な敵の火力に屈してつかまってしまいます。なぜここで殺されなかったのかはわかりません。
結局、埋められていた宝を手にとった瞬間にトラップが作動して悪い奴らみんな溺死。なぜか刑事二人は浮力をうまく利用して助かって、めでたしめでたし。
映像的には影と色彩をうまく使って飽きない映像を見せたな、と思いつつも、ずいぶん話としての展開は単純だなと思いました。戦闘シーンとか、ローブに身を包んだけど超人的なアクションをこなした僧侶たちは、ちょっと「忍者女子高生」を思わせるところがありました。ラストシーンは「レイダース」へのオマージュなのかな、とかいろいろと思いだしました。