前作に比べてどうかと聞かれると、うーん。
悪役の仕掛けている悪事が、なんだかなぁ。回りくどくて理屈に合わないというか。
今回は政治家の子どもの学校の送迎を短期的にアルバイトでやっているフランク。ところが、そこの子どもが誘拐の標的になる。病院での立ち回りの末、うまく逃げおおせたかと思ったら家に着いたところで銃で狙われ子どもはさらわれる。警察からは誘拐の共犯かと疑われるフランク。唯一の味方は前作で登場したフランスの警部が休暇で遊びに来ていること。彼が警察のコンピューターにハッキングして敵の情報を手に入れてくれる。
その間に子どもは案外無事に戻ってくる。それは致死性のウィルスを父親の政治家を経由して、麻薬カルテル撲滅の会議に出席した政治家を巻き添えにするためだった。とか、結構回りくどい。確実性もないのに。
で、結局、犯人は自分の身体に解毒剤を打って持ち運ぶとか、血液に混ざっちゃったら意味ないのでは?と果てしない疑問が。コロンビアに高飛びしようとする彼を飛行機の中で生け捕りして、それで解毒剤が大量に採れました、ということのようで、調子わるくなった政治家たちはみんな助かったんでしょうね。
で、政治家の奥さんとちょっといい雰囲気になりかけていたけど、家庭は平和を取り戻したのでちょっと残念なフランク、警部を空港に送ってお別れ。
迷うところのない、勧善懲悪ストーリー。アクションには前作とはちがう工夫もあって、まあ頭空っぽにして見ていられますが。
前作と同じでいざとなると悪役があっけなくやられるのがこのシリーズの特徴でしょうか。2丁拳銃の変態的な女の子が出てくるんですが、少し「ブレードランナー」のプリスを意識してるのかな、と思いました。迷いなく引き金を引けば、フランクをカンタンに殺せる局面がいくつかあったと思いますが、そういうときに無駄口を聞きたがるタイプの悪役ばっかりでよかったですね。