いかにも続編ねらいという終わり方で引っ張りましたが、1本通してのカタルシスはなかったですね。バトル・エンジェルというネーミングもちょっとチープなんですが、暴力にたいするためらいの一切ないキャラクターばかりで殺伐としているのがマイナスです。
記憶を失ったサイボーグ・アリータというのと、それを死んだ娘のように育てる博士イド、というのは一つの軸ですが、そこに互いに対する理解が深まるか、といったらそうでもなく、300年前の戦争でテクノロジーが失われた、というのもにわかには信じがたい。実際計器で分析はできるわけだし、接合手術はできるわけだし、イドの技術も程度がわからない。
さらに、元妻チレンの扱いがひどい。なんでベクターの元にいたのかと思ったら上空の暮らしに戻りたい、だけ?しかも元々は上で暮らしていたのが娘の病気で下ろされた、というのがなんだかなぁ。そして、アリータを見ているうちになんで同情したのか全くわからない。そして最後はパーツにされてしまう無残な最期。
そしてヒューゴ。なんで死にかけたのを助けて、結局死なせるかなぁ。
原作があってのことかもしれませんが、話としては支離滅裂以外のなにものでもありませんでした。