完結編としては、もうこれしかない、という終わり方だったんじゃないでしょうか。4作通じて、原作はきっともっと長くていろいろ細かい展開があるのを、映画では端折ってるんだろうな、と思える描写は随所にありましたが、エッセンスはよく伝えていたんじゃないかと思います。

前作のラストで洗脳されて戻ってきたピータ。今回は首都最終決戦を控えて、スノー大統領への復讐心に燃えるカットニスと、ピータとの絆がどうなるのか、を中心に、必ずしもハッピーエンドではないけれど、心の平穏を迎えるまで、の話です。

もう第13地区への攻撃はなく、首都をどう落とすか、というところに話は進みます。まず一番強硬な抵抗をしている第2地区をせめて親政府派を投降させます。その過程でカットニスも銃弾を受けたり。次は首都だと。でもいろいろと罠をしかけてありそうだと。コイン首相はカットニスを手元に置いておきたいけれど、スノーを倒すことにしか関心がない彼女は輸送機に紛れ込んで戦地へ。

そこで隊の仲間と協力しながら大統領を目指しますが、途中で地雷やら罠やらがわんさか。地下道を見つけて潜入しますがそこもかぎつけられ、ミュートと呼ばれる半魚人の襲撃を。あーこわ。そこでフィニックまでも失ってしまう痛手。

そこへ、大統領の住民への告知。みんな官邸までおいでと。反乱軍から匿ってあげるよと。カットニスとゲイルは住民に紛れて潜入する作戦をとるけれど、検問をどうしようかと迷っているとそこに爆撃が。反乱軍の攻撃らしい。そして政府の飛行機から物資が落ちてきたと思ったら、それは爆弾だった!避難民も救護班も大量に死亡。妹プリムも。

カットニスが目覚めたときにはすでに内戦は終わり。囚われのスノーは、最後の爆撃はコイン首相によるものと。そして戦後体制を確立しようとする首相は、選挙もせず暫定大統領の座につこうと。そして、旧政府の者たちを処刑するのではなく、ハンガー・ゲームを催そうと言い出す始末。

スノーを自らの手で処刑できるならと賛成したカットニス、構えた矢の向かった先はスノーではなく、新たな独裁者コインだった。

ヘイミッチに助けられ、故郷へ向かうカットニス。家は荒れ果て、妹の猫だけが待っていた。庭で土をいじる姿が。ピータ。庭に花を植えていた。プリムローズ。

そして数年が過ぎ、二人の子どもを育てるカットニスとピータ。今でも見る悪夢を自らの責任と引き受けつつ、それを善きものに変える知恵を子どもたちに受け継ごうと。

フィリップ・シーモア・ホフマンはラスト2作分の素材をほぼ撮り終えてから亡くなったようで、ラストの方に彼がいてもおかしくないな、と思うシーンにいないのですが、手紙とかでうまく乗り切ったようです。

本当なら、スノー大統領が策を練っているようで大して本気でカットニスたちをやっつけようとしてない、とか、作戦が雑すぎてなんでうまくいったのかわからない、とかいろいろあるんですが、それでもコイン首相の裏切りに対するみんなの態度とか、まさかのハンガー・ゲーム復活とか、いざというときのゲイルの心の弱さとか、いくつかぐっとくるひねりがあったので、ジュブナイルとしてはよく頑張ってゴールにこぎ着けた、という気持ちです。プリムの亡くなり方はあんまりでしたが。