「キャプテン・アメリカ」というタイトルがもはやいいのかどうか、これがマーベル・シネマティック・ユニバースの本拠地になってる感じのあるストーリーで、「アベンジャーズ」とどっちがどっちかわからなくなってます。「アベンジャーズ」の方が、宇宙的規模の話を扱う、ということですかね。
なにかと大規模な危機から地球を救いはするものの、甚大な被害も出すアベンジャーズ。非難の声も高まり、国連の指揮下に入れとの圧力が。アベンジャーズのメンバーの中でもこれを受け入れるかどうか、意見が割れます。
意外なのは、いつも勝手を言っているトニー・スタークがこれを受け入れよう、と言って、ふだんは杓子定規なスティーヴ・ロジャーズが反対すること。
折しもペギー・カーターが老衰?で亡くなり、お葬式。前作で活躍した姪のシャロン・カーターが弔辞を読み、その後ウィーンでの国連会議。そこで採決しようとする間際に会場が爆破され、ワカンダの国王が亡くなります。
そこで犯人探しが始まりますが、ここで前々から雲行きの怪しかった、キャプテン・アメリカとアイアンマンのトニー・スタークの間に決定的な亀裂が生まれる。その原因は、犯人と目されるウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズ。
バッキーを保護する過程で、死んだワカンダ国王の息子がブラック・パンサーとしてバッキーへの復讐を試みたり、つかまったバッキーが殺人マシーンとして洗脳プログラムを施されてまた暴れたりしていろいろワチャワチャ。
そして、真犯人ジモを探そうとするロジャース組と、バッキーを捕まえようとするスターク組に分かれて、アベンジャーズが派手なバトルを繰り広げる、というのが一つの山場。そこで、「アントマン」と、新人の「スパイダーマン」も登場。それぞれに見せ場のある戦いが見られます。
キャプテンたちがシベリアのハイドラの施設に向かう中、逮捕されたアベンジャーズたちからトニーも行き先を聞き出し、手伝いに向かいますが、そこでジモに見せられたものは、まさかのトニーの両親の殺害シーン。殺したのは洗脳されたバッキーだった。そこでなんとも悲しい戦闘シーンが。
最終的に勝敗はつかずにバッキーとロジャースはその場を去りますが、バッキーはたっての希望でコールドスリープに。つかまっていたアベンジャーズは、どうやら脱獄に成功した、というところでおしまい。
今後のアベンジャーズの団結に疑問符がついた形で終わるとはなかなかやりますな。
個人的には、スパイダーマンのピーターの家を訪ねた時のトニーとピーターの会話がツボで、さらに若くて綺麗なメイおばさんをマリサ・トーメイがやっているのがうれしいですね。エミリー・ヴァンキャンプがペギーの姪だったというのは今回初めてハッキリ明かされたんじゃないかと思いますが、ロジャースとはいい仲になっていくんですかね。心に残ったのは、スカーレット・ウィッチであるワンダとヴィジョンの関係でした。
まあ、常になにかは見どころがある、という感じでサービス満点の1本です。