エマ・ワトソンと、イーサン・ホークという、昔美少年だったけどいまはくたびれたオヤジ感を売りにしている俳優。この作品を見ていて、「ウェイワード・パインズ」というテレビシリーズに出ているマット・ディロンを思い出しました。

刑事役自体が、ちょっと既視感があるのですが、悪魔崇拝とか、児童虐待だとか、美少女の告発とか、胎児を殺す儀式だとか、結構興味深い事件をどう料理してくれるかな、と期待しながら見始めたのですが、時代の精神が遅れていることもありますが、いかにも鈍いリアクション、ただ腕っ節に頼るだけの強引な捜査、あまり魅力ない心理学者のいいかげんな催眠術と心理分析。事件が混迷しているんじゃなくて、事件をどう描きたいか、作り手が混迷しているように思えました。

で、結果的にまんまと罠にはまった刑事のひとり相撲。もう話半ばで、このパターンだとどう考えても辻褄が合わないからオチはこれしかない、最悪のやつ、と思っていたらまんまとその通りで、これなら「プロフェシー」の方がおもしろかったなぁ、と思いました。

 

DVDを借りて見たのですが、画面全体が緑がかっていたのも残念なポイントでした。劇場ならもう少し綺麗な色だったでしょうか。