ヒーローオールスターで毎回やらかさないといけない、というのもネタが厳しい時ってありますね。

前は、バラバラだったのが仲良くなる、でよかったのですが、「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」でシールドが解散になって、今回は何を売りにするか。

前回復活していたとされる、ハイドラの残党狩りから始まるのですが、今回は人体実験で開発された超能力者の双子、というのがトリッキーな役回り。一つはワンダがアベンジャーズの頭の中に侵入して、悪夢を見せる。それがきっかけでみんな疑心暗鬼になる、という点。もう一つはピエトロがアベンジャーズより素早く動き回った。これは大したダメージなかったですが。

で、さらに大きな問題は内部から発生していくという。回収したロキの杖にはめ込まれた石の力を分析しているうちに、またトニー・スタークがよからぬことを考えて、実験中のAIウルトロンにこの石の力を移植を試みる。しかも実験の最中にパーティーに行ってしまって、その間にジャービスを乗っ取られ、情報を全部ハッキングされてしまう。

どう考えても弁明のできない大失態ですね。それでそのあとに各メンバーが任務中に悪夢を見させられて大騒ぎになり、非難殺到。潜伏する、という暗い話。その間にバートンの意外な家族がいたことがわかったり、ニック・フューリーが現れて小言を食らったり。

で、その間にウルトロンは究極の体を手に入れようと、チョー博士を利用。その過程でウルトロンの本当の意志に触れたワンダとピエトロは、裏切って逃亡。開発中の新しいボディーを回収することに成功。

ここでまた火種が。トニーが懲りずに、生き残っていたジャービスのAIをこのボディーに組み込もうとする。いろんな保守派ヒーローが止める中、旅からもどったソーが最後の一押し、「ビジョン」という新しい人型ロボットが誕生。でもこの人ただものじゃなくて、誰も持ち上げられなかったソーのハンマーも楽々持ってしまう。

そんな人たちが集まってウルトロンとの決戦。途中でさらわれていたナターシャも救出。街一つを持ち上げて、落下させることで地球が絶滅するほどの変動が起きる、というのだけど、見た感じ、そのくらいの規模で本当に恐竜絶滅なみの被害が出るのかなぁ、とちょっと疑問に感じました。

あと、スタークの実験がうまくいくかいかないか、見る方も判断がつかないし、やってみないとわからないもんなんですかね。

そんなこんなで、双子のうちのピエトロは名誉の殉職、ワンダだけが生き残ってアベンジャーズとして今後も登場という流れ。演じているエリザベス・オルセンは「ウィンド・リバー」でもジェレミー・レナーと共演してました。ビジョンを演じたポール・ベタニーがジャービスの声もやってた人なんですね。「ファイヤーウォール」でハリソン・フォードを脅迫する悪役もやってました。「ダ・ヴィンチ・コード」のシラスもですね。あ、「プリースト」もそうでしたか。ヘイリー・アトウェルが、キャプテン・アメリカの悪夢のシーンでペギーとして登場しています。

ビジョンが出てきたことで、ちょっとヒーローの勢力地図は変わったかんじですね。声は穏やかだけど能力は相当高そう、でもその限界は見せなかった感じです。わりに力業が多かったでしょうか。人工知能のすごさはあんまりわかりませんでした。