地球の母親が死んだその日に宇宙にさらわれた少年ピーター・クイル。大きくなって、宇宙のごみ拾い、といってはよくないけど、廃品・希少品を集めては売りさばく商売に。依頼に基づいてある星で発見した球体を運ぼうとしていると、いろんな連中に追われることに。
で、騒ぎを起こして全員が監獄につながれたことから、妙な絆が生まれて、チームを結成する、というのが単純な話。そこにボスへの裏切り、宇宙全体を危機に陥れかねない強大な力、殺された家族への復讐、などの要素が入り交じって、最後は当面の敵ロナンを倒したところまで。
球体に封じ込められていたのは、「無限の石」というパワーを秘めた石。力の弱いものが触れると破滅してしまう、というちょっと魔法系設定。初めはベニチオ・デル・トロ演じるコレクターのところに預けそうになるのが、「アベンジャーズ」との唯一の共通設定でしたかね。
ストーリー全体を通じては、グルートという「I am Groot.」の3つの単語でしか会話しない植物が活性化したキャラクターがとにかく意志が通じないのでよくも悪くもいろいろなトラブルを巻き起こす感じ。でもそんな中で、それぞれに背負うものがあり、孤独を抱えていたキャラクターたちが友情に目覚めていく、というのがテーマでしょうか。
宇宙の異生物ばかりの雑多な社会の中で、心を閉ざして生きる、そこから関係性を求めて手を伸ばす、ということへのためらいなどの心情が、少し伝わりにくかったのかな、と思ったりしました。その分いろんな世界の色彩感などは独特な描き方で魅力ありました。少し「フィフス・エレメント」を思い出しましたかね。
クリス・プラット、いま改めて見直すと、このころまだ若いですね。少し演技としてもおずおずとやっているというか探り探りのところも感じました。
全体としては設定上の謎を残したまま、育ての親とも言えるヨンドゥとの関係も微妙に匂わせただけで次に続く感じですね。
