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前作「ニューヨーク1997」から15年、実際には1996年になって作られた近未来SFで、想定しているのは2013年、これを書いている時点では6年前のことになっているわけです。

やることは割に似ている、というか、この時代としての特撮技術としてはどうなんだろう、と思ったりするんですが、合成の背景がいかにもイラスト、という感じのカットが多くて、DVDで見たからなのか、劇場で見てもこんなちゃちさだったのか、ブルーレイで見るチャンスがあったら確認したいなと思います。

厳密なアクションやSF、ミステリーとして考えたらいけなくて、これは一種のおとぎ話、ファンタジーとして受け止めるべき世界なんだろうな、と見ながら思いました。手がかりなしに隔離された監獄のような世界にもぐり込んで、行方不明のブリーフケースを探せ、という無理ゲー。でもそれがいとも簡単に見つかってしまう、とか、つかまってもすぐに逃げ出せてしまう、とか、まじめに考えていたらこんな粗い話、頼まれても無理なんですが、ジョン・カーペンターならできる。

ラストも、わかりやすい裏切り。絶体絶命か、と思われた瞬間に最初にネタ振りしてあった大業でどんでん返し。なかなかのプロレス展開です。

途中で殺されてしまう、タスリマの、「自由がここにある」と言った直後の死に、一種の真理を感じてしまいました。

スティーヴ・ブシェミは相変わらずいい味出してましたね。内科医役でブルース・キャンベルが出ていたのですが、あまりに風貌が違いすぎてよくわかりませんでした。