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設定というか雰囲気はいいんですけど、話の進み方がどうもちぐはぐで、殺人がどんどん行われていくのは単に、刑事たちが無能なだけなんじゃないか、と強く思われる話でした。どうも日本も共同製作で関わっているようですね。

主人公ハリー(マイケル・ファスベンダー)の別れた奥さんラケルがシャルロット・ゲンズブールなんですけど、どうも魅力が全然なくて、むしろ主人公ハリーの前に現れる若い刑事ケイトリン役のレベッカ・ファーガソンの方がよほど魅力があるので、彼女が後半にあえなく犠牲になったことで、この捜査(物語)は失敗だ、と感じられてなりません。

ケイトリンのちょっと前のめりな捜査に対して、ブレーキはかけるけれどもベテランとしての知恵もアイデアも提供できないハリーにひたすらがっかりさせられる映画になってしまいました。

9年前のベルゲンで、捜査をいいところまで進めながら、返り討ちにあってしまった刑事ラフトー役がヴァル・キルマー。当時の上司?同僚?に最近人気のトビー・ジョーンズ。オスロへのスポーツ大会招致に熱心な財界の大物にJ.K.シモンズ、となかなかの配役です。

ロケーションがよくて役者もそこそこ揃ってのこの出来、原作もよくないんでしょうが、脚色・演出の失敗としか思えない、と思っていたら英語版ウィキペディアには、撮影スケジュールがとにかく足りず、撮りきれなかったシーンもあったみたいです。ヴァル・キルマーも撮影中に咽頭がんの治療も並行していて、うまくしゃべれなかったとか、トラブルもあったようで。

まあ、いろいろあったにせよ、根本的な問題はそこではないような気がしますが。