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原題がAbductionで、“誘拐”に近いニュアンスですかね。とりあえず普通の日常を送っていた高校生が、自分の出自に疑問を持って調べだしたとたん、急に命を狙われることになって、ガールフレンドも巻き添えに逃避行を始める、という話で、「あれ、どこかで聞いたような話だな」と思うのも無理なくて、「ボーン・アイデンティティー」の高校生版ですね。

最初に、馬鹿な高校生生活をしているところとか、やけにマッチョに父親に鍛えられているところとか、彼女に話しかけられずにもじもじしているところとか、シガニー・ウィーバーにカウンセリングを受けているところとかで、ややテンポが悪いのですが、一度家族が襲撃されてからは、加速度的にテンポが上がっていきます。両親が撃たれるシーンは、出血が少なくて麻酔銃かなと思ったのですが、これは血を減らしてペアレンタルコントロールのレーティングを下げるためだったのでしょうかね。

パニックして、わかりやすく病院に行ってそこから警察に電話するなど途中で怪しい判断を下したり、家に連絡をしたり、お決まりのリスクを上げる若者らしい行動があり、尾行にも気づかずにふらふら出歩いたり、いろいろとアクション物を見た後だと「甘いな」と思える行動がたくさんあるのですが、この手のものを初めて見る人はわくわくするんでしょうね。

ラストの対決、相手ボスがなんであんな無防備に追跡劇に参加してくれるのか、ちょっと疑問でたまらない。

主役テイラー・ロートナーは見た感じ不器用なマット・デイモンという感じです。「トワイライト」シリーズで売れたみたいですね。ラスボスのコズロフはスウェーデン版「ミレニアム」三部作でノオミ・ラパスと主演したミカエル・ニクヴィスト。この人は悪役の方が生き生きしています。ヒロイン役のリリー・コリンズ、先日「プリースト」「シャドウハンター」で見たばかりでした。これから彼女の時代がくるでしょうか。