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工場で男5人が目覚めて、自分たちは誰か、そろいもそろって思い出せないという、一見あり得ないようなシチュエーション。しかも工場は頑丈に外から鍵がかかっていて抜け出せない、というのがミソ。

日本のミステリーだと、誰かの意図で拉致されてきて、過去に起きた殺人の犯人がこの中にいる、とかいうパターンがありました。あと、「キューブ」シリーズにも共通したパターンでもあるのですが、この作品がちょっと違うのはすぐに外の世界で起きていることが並行して描かれている点です。どうもこれは人質事件で身代金の取引があるらしいと。

そうなると、見る側にとっては、誰が人質で、誰が犯人サイドか、というのがポイントになってきます。個人的には、この手の話の先読みが好きなので、犯人のように思われた人物のうち誰かは、潜入捜査官だろうな、と当たりをつけてしまったのですが、やっぱり当たってました。ちょっと「レザボア・ドッグス」も連想しますかね。

ただ、最後の最後にもう一捻りあって、助かった人質の奥さんだと思われた人が、実は身代金騒ぎの狂言を起こそうとしていた張本人だった、という点で、まあこれには裏をかかれたな、とは思うのですが、シナリオとして説得力のある展開だったかどうか、はちょっと別問題です。

冒頭でキャストを見たときに、ジョー・パントリアーノとピーター・ストーメアがいたら、まあ、面白いんだろうな、とは思いましたが、まあまあいい線いってたんじゃないかと思います。他のキャストで目を引いたのは、追跡する刑事のカーティスが、ツイン・ピークスでハンク役のクリス・マルキーだったことですか。主役のジム・カヴィーゼルの出ている映画は「ザ・ロック」ぐらいしか見てませんでした。ブリジット・モイナハンは「ジョン・ウィック」シリーズ、「アイ、ロボット」、「ロード・オブ・ウォー」などいくつか見てました。