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今をときめく?マイケル・ファスベンダー主演の歴史ロマン。

ローマ帝国がブリテン島を侵略しつつあった時代の、ローマの百人隊長とピクト人の戦いを描いた作品。ローマ帝国が強大な軍勢でピクト人を蹴散らす話かと思ったら、むしろベトナム戦争に似た泥沼になっていた、という解釈で全滅を目前にしてピクト人の追手から逃げまくる、という話。

史実として、スコットランドに攻め入ったローマ帝国の第9軍団が忽然と消え失せた、という謎があるらしく、それを元に想像を膨らませた話らしいです。DVDの末尾には少しだけメイキングがあるのですが、レンタルだと面白くなりそうなところでカットされていて、「つづきはセルDVDで」と憎らしいテロップが出て終わりです。

そもそも、グナエウス・ユリウス・アグリコラが団長に与えた偵察のエテインが裏切ったのがこの悲劇の原因なんで、なんでそんな敵のスパイを抱え込むことになったのか、大問題じゃないかと思うのですが、それは割に不問に付されたりするのですね。

捕虜になった隊長を救いに行くけど、それは失敗に終わって、しかも相手の部族長の息子を殺してしまう大失態、それが原因で徹底的に追跡されることになるのですが、暗いしみんな顔汚いしで、誰が何をやってるのか、誰が殺されてるのか、ちょっと分かりにくくて、最後の最後に、子どもを殺したのはタックスだった、というのがハッキリする程度で、途中までは全然印象ありませんでした。

途中で匿ってくれる“魔女”がやけに美人だな、と思ったらやっぱり最後はそういうオチですか、みたいな話で、この辺少し「ローズの秘密の頁」を思い出しました。

顔全面を塗りたくってローマ軍を執念で追い詰める闘士エテインを熱演したオルガ・キュリレンコは、見ているとなんだか中島美嘉さんに似ているような気がしてきました。「オブリビオン」とか「慰めの報酬」とか「その女諜報員 アレックス」とか、いろいろと演じていますが、出演作で日本では公開されていないものが多いのがちょっと残念です。